覚えよう「巻き結び」!キャンプで本当に役立つロープワーク④

■簡単に固定できて、簡単にほどける巻き結び

巻き結びとは、ロープを対象物に縛り付ける結び方で、古くから船舶関係で用いられていたといわれていますが、救助等の訓練でも多く使われるロープワークです。

私も、地元の消防団の訓練で習得しました。特徴は、簡単に固定ができて、簡単にほどける、という点です。消防団では、1階にあるスコップなどを2階に引っ張り上げる時や、自身の体をどこかに固定する場合に有効だと教わりました。

キャンプでは、立ち木を支点にしてロープを張る場合や、幕やタープを跳ね上げる際、ポールとロープを使用する時に巻き結びを利用すると、非常に効果的です。

巻き結びは、2通りの結び方があります。

1つは立ち木などを支点にする場合、ロープの先端を結ぶ方法。もう1つはロープの中間で結ぶ場合。これは、幕やタープを跳ね上げたりする際に良く使います。

それでは、これから、巻き結びのやり方をご紹介していきましょう!

「巻き結び」の方法①【ロープの先端バージョン】

立ち木を支点にし、タープや幕を張る際によく使います。2本の木の間にロープ張り、そのロープにタープや幕を張ったり、また幕を張らなかったとしても、何かを吊るす用のロープを張る場合の支点にする場合に重宝します。

または上述の通り、荷物を引き上げたりする場合に使用します。

1.立ち木にロープを引っかける

木の太さにもよりますが、この写真の木は直径15㎝程なので、立ち木を支点にして30〜50cm(木から右手までの長さ)くらい引っ張ってきましょう。

2.立ち木にロープを巻いていく

先ほど【1.】で右手に持っていたロープを左手で持っていたロープの上から交差させ、木の後ろ側へ持って行く、その際、左右の手を入れ替えて、ロープを持ちます。

3.ロープの先端を結び目に通す

先ほど【2.】で左手に持ったロープの先端を木の後ろにから前に回し、【2.】で作った、バッテンの下にロープの先端を通す。

あとは、写真のように、結び目を整えれば完成です。

「巻き結び」の方法②【ロープの中間バージョン】

この結び方は、ロープの先端を支点にするのではなく、中間に支点を作る場合のロープワークです。

タープや幕を跳ね上げる際に、ロープの先端は幕に結ばれていて、そのロープの中間にポールを立てて支点にしたい時や、立木から延びているロープの中間にポールを立てて支点にしたい時などに便利です。

1.輪っかを2つ作る

このロープの先端は左側からきてます。左側は、先端を巻き結びで立ち木に結んでます。この写真のように輪っかを2つ作ってください。輪っかが交差している部分のロープの上下が逆だとできませんので、注意してください。

2.輪っかを重ねる

先ほど作った輪っかの右側に作った輪っかを、左側に作った輪っかの下に重ねます。折り畳むように重ねたり、この重ね方が逆になったりするとできませんので注意してください。

3.ポールに上から輪っかを通す

ここまでくれば完成したも同然です。後は、右側のロープを右方向に引っ張れば完成です。

これが完成系です。

このように、先端は立ち木を支点とした巻き結び、そしてロープの中間点を支点とする巻き結びが両方完成しました。両方使えると、立ち木からポール(倒木などでも可)までのロープの角度と、ポールから先のロープの角度を変化させることができます。これにより、幕やタープの張り方に変化が付けられます!

この結びは、何といっても簡単に結べて、簡単にほどけるという、最もキャンプに向いてる結び方のひとつといえるでしょう。

ぜひ、覚えてみてください!

 

>> 連載 [不自由を自由にする野営スタイル]

(文・写真/RYU

RYU/横浜元町ミリタリーキャンパー

「不自由は自由だ!」をモットーに、不便さの中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしております。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」


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