レザーマンが本気で作ったアーミーナイフ型マルチツール「FREE T4」

【男前マルチツールの世界】

マルチツール。それは、手に収まるほどのコンパクトなボディにさまざまな道具を詰め込んだ“ハンドツール”です。とかく専用ツールに比べ「間に合わせ」と思われがちですが、そこにはマルチツールだからこそ味わえる奥深い世界が存在します。

そんなマルチツールの男前な魅力を紹介する連載、第3回はLEATHERMAN(レザーマン)「FREE T4」。ナイフがメインのマルチツールです。

*  *  *

レザーマンと言えば、プライヤー付きの折り畳みマルチツールの印象が強いのですが、プライヤーの付いていないナイフメインのマルチツールも手掛けています。

ただやはり、プライヤー付きと比べると少々地味な存在。搭載ツールも限定的なものが多く、“狩猟用” や “釣り用” など特定分野で使用されることを想定したものがほとんどでした。レザーマンのマルチツールは、プライヤーがアイデンティティであり、それがないモデルは“ナイフにおまけ機能が付いたもの”といった位置付けのように感じていました。

しかしこの「FREE T4」は、ナイフをメインツールとしながらもナイフ以外に11種ものツール・機能を有したモデルに仕上がっています。そこで、レザーマンがどのくらい本気で作ったアーミーナイフなのかをたしかめるべく、実際に使ってみました。

▲刃渡り約55mmの420HCナイフ。切れ味は鋭い

ポケットサイズのナイフとしては充分な長さと厚みがあります。同社が従来リリースしてきたポケットサイズマルチツールに搭載のナイフと比べると少し短め。実用には何ら問題ないレベルだと思います。

ナイフをはじめ、各ツールのロックは、連載第1回でご紹介した「FREE P4」と同じ新しいロック機能が採用されています。より安全で確実なこのロックはレザーマン史上最高のロック機能と謳われるだけのことのあります。

▲携帯性を重視したデザインとサイズ

折り畳み時の全長は9.3cm、クリップを除く厚みは1.6cm。ハンドル部の外殻は細かな滑り止めのパンチングが施されたステンレス製です。ツールが納まる内部は、軽量化のため樹脂製が採用されており、見た目ほど重くないのが特徴で、約122gと軽量。手の平に完全に納まるサイズ感とほどよい重量感がとても良い。

着脱可能なクリップはFREEシリーズ共通のものと思われます。ステンレス製でテンションはやや固め。ベルトやループに確実に挿せます。また、ストラップを通す穴も広く、後付けで通すことも可能です。

このサイズ感がとにかく素晴らしい。ポケットに入れた時の存在感が確かにあるにも関わらず、嵩張らず邪魔にならない絶妙なデザインです。

 

【次ページ】各ツールの詳細をチェック!

この記事のタイトルとURLをコピーする