ペトロマックス「HK500」の点火方法・消化方法と使い方!燃料の入れ方からマントルのから焼き、プレヒートまで

【ステップ3】マントルのから焼き&プレヒート

実はペトロマックス HK500を安全にしっかりと点火させるために、もっとも大事な工程といっても過言ではない「プレヒート」と、マントルの「から焼き」について説明します。マントルとは、ランタンの光る部分のことです。

まずプレヒートの前に、マントルのから焼きを行いますが、これは新しくペトロマックス HK500を購入して、初めに点火する場合や、マントルが破損してしまい新たに装着し直した場合にのみ、必要となってきます。

ポンピング後に予熱バーナーを開けると、霧状の灯油が吹き出してきます。この吹き出してきた気体に対して、ライター等で着火をします。

着火するとランタンの中から勢い良く炎が吹き出します。

写真のように、炎が勢い良く出てきたら成功です。しばらく炎を出しっぱなしにしておくとマントルに引火し、炭化していきます。マントルに火が燃え移ったら、予熱バーナーのレバーを閉めて、消化します。マントル全体に火がまわり、白く炭化したら、から焼きは完了です。

マントルのから焼きを行った場合は、プレヒートをする前に圧力計を確認し、赤い線よりも圧力が下がっていたら、再度ポンピングを行うようにしてください。

プレヒートはマントルのから焼き作業とほぼ一緒なのですが、大事なのは時間です。

先ほど一度閉めた予熱バーナーを開け、再度着火します。勢い良く炎が出てきた状態で最低90秒はそのままにしておいてください。怖くなって、予熱バーナーを閉めないように注意してください。

一般的に90秒以上といわれていますが最も重要な工程なので、ここは省かないでください。季節(周囲の温度)にもよりますが、私はいつも最低120秒は行います。冬の寒い時期ならば、180秒くらいやってもいいかもしれません。この作業をしっかりやっておかないと、点火しなかったり、炎上してしまったりすることがありますので、しっかりと行いましょう!!

【ステップ4】点火

いよいよ点火です。プレヒートさえきちんと行っていれば、ここからは手順通りにやってれば点火します。

1.グリップホイールの矢印を下に向ける

先ほどポンピング前にチェックした時に上向になっていた矢印を下に向けます。そうすると、マントルに炎が引火して、ランタンが一気に明るくなります。

マントルに引火したら、予熱バーナーを閉めます。

これで点火終了です!!

400Wの明るさは一気に周りの世界に彩を与えます。

点火後も圧力計を確認し、赤い線より圧力が下がっていれば、こまめにポンピングをして赤い線をキープしましょう。慣れてくれば、明るさを見ていれば何となく圧力が下がったことが分かるようになりますが、初めのうちは1時間に1回くらいは確認してもいいと思います。

【ステップ5】消化

たったの2工程ですが、忘れないようにしましょう!

1.圧力計横の圧力調整スクリューを反時計回りに回す

スクリューを回すと、シューっという音とともに圧力が抜けていき、段々と炎も小さくなってきます。

このように暗くなってきて、その後、完全に消灯します。

2.消灯したら、グリップホイールの矢印を上向きにする

グリップホイールの矢印を上にしたら、本体が冷めるまで待ち、圧力スクリューを閉め、もう使わないのであれば燃料タンクから灯油を抜いておきましょう。

灯油を抜かずに運搬すると、溢れて大変なことになります。ちなみに、本体を触るときはグローブを着用した方が安心です。

炎で明るくしているので、当たり前ですが、結構な熱量です。ここで火傷してもつまらないので、安全に扱うために、途中でポンピングする時、消化の時など、グローブの着用をおすすめします。

■ペトロマックス HK500の活用例

メインランタンとして活躍できて、虫さんを集合させる囮にも!

ここまで、ペトロマックス HK500の点火方法をおさらいしてきましたが、実際に私が使ってみてどうだったのか。

もともとメインのランタンを探していた時にペトロマックス HK500と出合い購入したのですが、実際メインランタンとして活躍できるか? といわれれば問題なくメインランタンとしての役割を果たしてくれます。

上の写真はフュアーハンドのハリケンーンランタン(手前)とペトロマックス HK500(奥)なのですが、この写真でもわかるように、光量の差は圧倒的です。

フュアーハンドは5〜7W程度の光量といわれていますので、当たり前といえば当たり前なのですが、このくらいのサイトの広さならば1個で十分に生活できます。

ちなみにペトロマックス HK500を持たない野営時は、LEDのルーメナー2をメインランタンにしているのですが、ルーメナー2はMAX1500ルーメンという明るさで約100W。その4倍の明るさが8時間持続するペトロマックスは驚異的です。

ただ明るさの調節ができないので、近くで明るすぎるという方は、離れたところに設置するのがいいでしょう。

メインランタン以外の使い方としては夏、虫が多い時はサイトから少し離れたところに設置して、虫を集合させるという手もあります!

写真の左奥がペトロマックスHK500。中央手前に机を設置して、少し団欒スペースから離れたところに設置すると、虫が明るいところによってくるので、快適に過ごせます。

さて、いかがでしたでしょうか? 100年以上の老舗ブランドのペトロマックス。誰もが憧れるランタンにはその理由がありましたね。ちょっと点火は難しく、忘れちゃいがちですが、手順さえ間違わなければ長〜く付き合えます。

そして驚くほどに明るいので、当然、メインランタンにできますし、虫除けに使っても良いかもしれません!

>> 連載 [不自由を自由にする野営スタイル]

(文・写真/RYU

RYU/横浜元町ミリタリーキャンパー

RYU/「不自由は自由だ!」をモットーに、不便さの中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしております。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」

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