■シトロエンならではのサスペンション思想
▲2列目シートは6:4分割可倒式で、座面ごと前方に折り畳めるダブルフォールディング機構をそなえる
▲3列目2座独立可倒式シートも展開・格納は簡単
私が乗ったのは、「C3エアクロスMAXハイブリッド」。「PLUS」に対して、フロントフォグランプ、ステアリングホイールウォーマー、スマートフォンワイヤレスチャージャー、スマートキー、前席シートヒーターが標準装備です。

6エアバッグ、ESC、クルーズコントロール、アクティブセイフティブレーキ、ヒルスタートアシスト、リアビューモニター、インテリジェントハイビームといった安全運転支援システムは、どちらにも標準でそなわっています。
なにより、特筆したいのは、ちょっと類のない快適性を持っているという点です。それが乗り心地。どんな段差でもふわりとこなしてしまいます。
▲前モデルから全長250mm、全幅25mm、全高30mmサイズアップ
かといって、車体の揺れが残ることもなく、高速道路では車体は終始フラットな姿勢が保たれるのです。
ご存知の読者もいるでしょうが、シトロエンは1950年代からサスペンションに油圧と窒素を使う、独自のシステムを採り入れてきました。
でも、克服できなかった点が2つ。細い幅のもの、たとえば木の根を越えるときに衝撃が来ること。もうひとつは、そのサスペンションの思想を突き詰めていくと、車体がロールしなくなって、カーブでは不安を感じるようになるんです。
▲ブラックホイールアーチモールや前後のアンダーガード、頑丈なルーフレールでSUVらしさを強調
C3(それにC4やC5)といったシトロエンのSUVでは、電子制御を使わない機械式のサスペンションで、木の根もふわりと踏み越えるし、カーブでは車体をロールさせつつ気持ちよく曲がれる性能を実現してしまいました。
それにはサスペンションに組み込まれたダンパーの役割が大きいようです。「プログレッシブ・ハイドローリック・クッション」(PHC)とシトロエンでは名づけています。
いずれにしても、設計者の熱い気持ちが入っているプロダクトって、持つよろこびにつながりますよね。
▲シトロエン伝統の「ドゥブルシェブロン」ロゴをアレンジした新ロゴがいま使われている
エンジンも小さな排気量ですが、しかし、力は十分にあります。発進や加速などトルクがより必要な場面ではモーターが働きます。そのあとエンジンの出番ですが、パワー不足感なし。
▲3つのセグメントに分割されたLEDヘッドランプと立体的な造型のバンパーなどがフロントビューを特徴づけている
欧州メーカーは、シトロエンのようなフランスのメーカーをはじめ、ドイツの各メーカーも小排気量エンジンの開発では、みごとな仕事っぷりを見せてくれています。シトロエンの1.2リッターは、ひょっとしたら、日本車の2.5リッターに匹敵するかもです。
価格は、「C3 AIRCROSS PLUS HYBRID」が399万9000円、「C3 AIRCROSS MAX HYBRID」が435万円。なかなかお買い得な設定だと思います。
▲リアも3つのセグメントに分割されたLEDテールライトと新世代ブランドロゴを採用
【Specifications】
Citroen C3 Hybrid
全長×全幅×全高:4410×1790×1460mm
ホイールベース:2670mm
車重:1390kg
パワートレイン:1199cc 3気筒ガソリン+マイルドハイブリッド
駆動:前輪駆動
最高出力:100kW+モーター16kW
最大トルク:230Nm+モーター51Nm
変速機:6段デュアルクラッチ
乗車定員:7名
燃費:19.6km@l(WLTC)
価格:399万9000円〜
<写真と文/小川フミオ>

オガワ・フミオ|自動車雑誌、グルメ誌、ライフスタイル誌の編集長を歴任。現在フリーランスのジャーナリストとして、自動車を中心にさまざまな分野の事柄について、幅広いメディアで執筆中
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