この時期、恋しくなるバーベキュー(BBQ)。気の置けない友人や家族と、いつもの食卓を飛び出して楽しむ「外メシ」は、それだけで格段に美味しく、愛おしい時間をもたらしてくれます。
しかし、重いギアを車に詰め込み、何時間もかけて郊外へ行き、ただひたすら肉を焼いて食べる……そんな従来のスタイルに、少し疲れを感じていませんか?
「大人のBBQは、もっと自由で、気負わなくていいんです」
そう語るのは、元・季刊誌『食楽』の編集長を務め、現在はクリエイティブエージェンシー『Fly』の代表を務める食のプロ・大西 健俊さん。旅・食・酒をテーマに食分野でマルチに活躍する大西さんに、都内近郊(もしくはお住まいの近く)でスマートに、そして贅沢に楽しむ「大人のBBQ」の極意を伺いました。3つのおすすめレシピもお教えします。
◾️食のプロに聞く! 「大人のBBQ」の魅力

昼下がりから始まった都内のBBQ。晴天に恵まれ、豊洲のベイサイドで煌めく水面を眺め、潮風を感じながら食事を楽しむ。いつもと違う都会のひとときにテンションが上がります。
今回の料理を担当する大西さんが持参したのは、数人でグリル料理を楽しめる「Weber」と簡単な調理器具、食材のみ。電車でも移動できる荷物です。
都内BBQの魅力は? と聞くと、
「最大のメリットは移動時間の短縮。日常の延長で贅沢ができるから」
と大西さん。「東京から郊外に行くとなると、片道1〜2時間は当たり前。でも都内なら、さっきまでオフィスにいたのにサクッと水辺のBBQ場にも来られたりする。移動の手間がない分、疲れないし、ギアをフル装備する必要もありません。近所のスーパーでサッと買い出しをして、手ぶらに近い感覚でふらっと集まったり、天候対策がされている施設を選べば雨も日焼けも怖くない。この圧倒的な「気軽さ」こそ、都内BBQの醍醐味だと思います」
◾️まずは華やかな前菜!「チーズとフルーツのカプレーゼ」
▲旬の桃をナイフで綺麗に剥く大西さん。こんな作業一つでもなんだか楽しい!
現地に着いたら、まずは冷えたビールで乾杯。心地よい喉越しを楽しみながら、リラックスした雰囲気で料理がスタートしました。最初に作るのは、大西さんの鉄板の一皿「チーズとフルーツのカプレーゼ」。いつもはブッラータチーズで作るそうですが、今回は生モッツァレラと今が旬の桃を合わせています。
「現地に着いてすぐ、いきなり重いお肉だと疲れてしまうので、まずは軽めの前菜から。僕はよく、地元のスーパーや道の駅で買った旬のフルーツとモッツァレラやブッラータでカプレーゼを作ります。今回は完熟の桃を使いましたが、切って和えるだけなのに、見た目も華やかでとにかく旨い! 普段、いいお店に行っている友人たちに出しても『お、すげえの出てきた!』ってすごく喜ばれます(笑)。簡単だけど手抜きに見えない、最初の一皿に最適です」
▲食材を切ってオリーブオイルを回しかけ、塩胡椒を振る。ミントを添えて一緒に食べると清涼感がアップ!
フレッシュなフルーツとチーズの前菜に、みんなの弾ける笑顔と旨い!と頬張る姿。ただ肉を焼くだけのBBQよりも感動があります。
そんな普段と違うBBQの遊び方のコツとは?
――事前のなんとなくのイメージと、いい意味での“手抜き”ですね。
「BBQで一番大事なのは、準備(イメージ)だと思っています。といっても、ガチガチにレシピを決めるわけじゃありません。頭の中で『これとこれがあれば、あの料理ができるな』と何パターンか引き出しを持っておく。そして、現地のスーパーや道の駅で見つけた新鮮な旬の食材を見て、その場でパズルを合わせるようにメニューを決めるんです。調味料も、手持ちの最小限のものですむ工夫を。全部を自分でやろうとせず、メインの肉を焼く人がいればそこは任せて、自分は前菜やサイドメニューなどの『周りを固める料理』に徹する。これが焦らず、みんなで心地よく楽しむ大人の引き算です」
【次ページ】驚きの一皿で食欲をそそる!罪悪感少なめペヤング▶
- 1
- 2



















