世界的に評価が高い「日本製バイク」の数々。中には日本国内では生産終了となりながらも、輸出モデルとしてさらに長く愛されたり、あるいは日本国内では未発売でも輸出専用モデルとして、かの地で乗られ続けたバイクは無数に存在します。
ここでは、そんな「日本製バイクの海外仕様車」を8モデル絞ってご紹介します。
■オーストラリアで国民の多くが知る「働くバイク」となった――CT110(ハンターカブ)
今日の原付二種のモデルの中でも、抜きん出てヒット街道爆進中のCT125ハンターカブ。実はそのルーツを辿ると、1961年まで遡るわけですが(詳しくはコチラ)、シリーズの中でも特に完成されたモデルが1981年に国内で販売されたCT110でした。
▲1981年に発売された日本国内モデルのCT110(当時のカタログより)
ただし、このCT110発売当時の時勢にあわなかったのかヒットに恵まれず、わずか2年で生産終了に。
一方、このCT110発売と同年より、細部のマイナーチェンジを加えたアメリカ仕様車も輸出され、こちらは日本国内モデルよりも長く、1986年まで現地の牧場や山岳地帯などで親しまれました。
1986年のアメリカ仕様車が生産終了になるのと同じ頃、今度はオーストラリア仕様のCT110が開発・輸出され、現地の郵政公社の公式郵便配達バイクに採用されました。
▲CT110のオーストラリア仕様車(画像:ホンダ)
▲オーストラリアの郵便配達バイクとして活躍しました(画像:ホンダ)
ここから25年以上もオーストラリアの国民の多くが認知する「働くバイク」として活躍したわけですが、この間、日本国内にも一部業者がオーストラリア仕様の逆輸入車を販売。日本国内モデルの時代を知らない世代からもコアな人気を集め、結果的に今日のCT125ハンターカブの復活を後押しする格好にもなりました。
■アメリカ人だけまたがった「デブ猫」――ホンダ・ファットキャット
日本のバイクユーザーの間ではさほど知られていないものの、ごく一部の熱狂的ファンを持つのが1986年、アメリカで発売されたホンダ・ファットキャットという200ccクラスのバイクです。
▲1986年にアメリカで発売されたホンダ・ファットキャット(当時のカタログより)
直訳すれば「デブ猫」というユニークなネーミングのこのバイク、スタイルもなかなか個性的。
写真の通り、前後輪に太いバルーンタイヤを履いた「2輪バギー」のようなルックスのバイクで、アメリカの広大な砂漠や砂丘でのレジャー、牧場での移動などに用いられましたが、絶大な支持を得たとは言えず、わずか2年で生産終了となりました。
▲独創的なスタイルのバイクでした(当時のカタログより)
▲その太いバルーンタイヤを生かし、広大な砂漠や砂丘でのレジャー、牧場での移動などに用いられました(当時のカタログより)
日本国内仕様車の正式販売はありませんでしたが、一部逆輸入で日本に持ち込まれた個体がわずかにありました。筆者はたまたまファットキャットの逆輸入車を試乗したことがありますが、ホンダの遊び心が詰まったモデルだと感じ、強く印象に残りました。バルーンタイヤのおかげで舗装路でのハンドリングはなかなか大変でしたが、その乗り味のクセも含めて唯一無二のバイクのようにも感じました。
今日では、その唯一無二のルックスと独特の機能性から、世界的にコアなファンを持つモデルとなり中古車市場では高値で取り引きされています。
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