文房具は職人技とコダワリの宝庫です!【CRAFTSMANSHIP】

■文具の良さは触って使って初めてわかるもの。使用感の心地良さまで考えられています(他故さん)

他故:まず私から。情報カードという5×3インチの紙が好きでメモによく使うんですけど、この紙を挟む革の「ジョッター」を紹介します。

きだて:コンパクトな画板みたいなものですね。

▲革が固く立ったままでも書きやすい!大丸藤井╳ソメスサドルセントラル「ジョッター」(ペン差しなし、ペン差し付き)」

他故:これは札幌の大丸藤井セントラルが、ソメスサドルという日本唯一の革製の馬具メーカーとコラボしたオリジナル商品です。革がものすごく厚くて丈夫で、固くて圧倒的に書きやすい。6年くらい使ってますけど、壊れないしイイ艶が出て肌触りも◎。ペンが入る製品もあります。

▲手帳技術を活かした最高のメモ帳です!ナガサワ文具センター「能率手帳GOLD MEMORANDUM」

もうひとつ、表紙の革が気持ちいい、「能率手帳ゴールドメモランダム」。もともと能率手帳ゴールドという週間ダイアリーがあるんですが、これは同じサイズ、同じ紙で全部メモ帳になっている。ナガサワ文具センターのオリジナル商品です。インドヤンピーっていう羊の革が柔らかくて開きやすい。中の紙も薄いのに、手持ちのどの万年筆で書いても裏抜けしない。筆記用としては万能に近い紙です。

高畑:日本を代表する手帳メーカーの技術がそのまま反映された小さいノートだよね。

他故:そう! ポケットに入る紙が大好きで。常に体のどこかに紙を持っていたい。まあフェティシズムに近い話になってしまいましたけど。

きだて:近いじゃなくて、フェチそのものだよ(笑)。

高畑:僕はクツワから出ている鉛筆削りから紹介します。「ケズール」「トガール」「2枚刃」とどれも同じようなパッケージですが、3つとも違う商品でして。ケズールは削り具合を調節するもの。ピンピンに尖った鉛筆は最初から細い線が書けますが、例えば絵を書きたい時など色鉛筆は折れやすいのでもう少し先端を抑えめにしたい用途があるんですね。

一方、「トガール」はどれもピンピンに尖るんですが、鉛筆の先端の尖り角度が変えられるんですよ。細く鋭角に尖ってる鉛筆に対し、こっちは鈍く尖ってるんです。

▲削り方がここまで細かく変えられる!クツワ「透明鉛筆削りケズール」「透明鉛筆削りトガール」「透明2枚刃鉛筆削り」

きだて:本当に小学生がここまで求めてるのかというところは疑問ですけどね(笑)。

高畑:「2枚刃」は表と裏に刃がついていて、一度で2度削りできるので、従来の約2倍速く削れる。普通に削れるだけで十分なのに、わざわざ機能を足したものを3つも作るのが日本的。こんな豊かな生態系のある文具業界は世界でも稀だと思いますね。

▲フラットな切り口が未来の常識になる!? ニチバン「セロテープ 小巻 カッターつき(まっすぐ切れるタイプ)」

【次ページ】メーカーのこだわりにリスペクト

この記事のタイトルとURLをコピーする