「Wi-Fi 6」導入でストレスゼロの快適サブスク生活【趣味時間 傑作ヒットモノ最前線】

■対応機器を導入するとどう変わる?Wi-Fi 6のメリット

1. 通信速度が速い

Wi-Fi 6の規格上の最大速度は9.6Gbpsで、Wi-Fi 4の600Mbpsから約16倍、Wi-Fi 5の6.93Gbpsの約1.4倍まで引き上げられた。この速度は規格上の最大値なので、実際の通信はこれよりも遅くなる。Wi-Fi 6対応のルーターとPCで通信環境を構築し、電波環境が良い場所で実測したところ、Wi-Fi 6の場合は転送速度は1.5Gbps程度だったが、同じ環境でWi-Fi 5が700Mbps弱、Gigabit Ethernetの有線LANが970Mbps程度だった。

 

2. 混雑に強い

Wi-Fi 6からは、データの伝達方式に新たにOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)を採用している。従来は1つの通信帯につき1つの端末にしか通信を送受信できず、接続台数が多いと効率が悪かったが、OFDMAは1つの通信帯に複数の端末への通信を割り当て、効率よくデータを送受信できる。そのため接続台数が多い環境で有利だ。また、複数台に効率よく通信できるMU-MIMOという仕組みも拡張され接続台数が増えている。

 

3. 省エネ性が高い

Wi-Fi 6は新たにTWT(Target Wake Time)と呼ぶ省電力機能を採用する。従来は通信が発生すると、Wi-Fiルーターに接続する全ての端末に対してスリープ解除の信号を発していた。そのため、通信に関係ない端末でもスリープが解除され、電池を無駄に消費していた。一方、TWTはルーターと端末でスリープのタイミングを同期し端末ごとにスリープ解除の信号を伝達するため、通信に関係のない端末の消費電力を軽減できる。ただし、親機と子機の双方の対応が必要。

 

4. セキュリティ強化!

Wi-Fi 6では暗号化に新たにWPA3を採用する。広く使われていたWPA2は、登場からこれまで安全とされていたが、数年前に通信に割り込まれる脆弱性が発見されてしまった。WPA3はそれを解消し、さらに暗号キーの総当たり攻撃も防ぐ仕組みも加えられ、セキュリティが向上している。なお、現在売られているWi-Fi 6ルーターのほとんどがWPA3と従来のWPA2を併用できる仕組みを持ち、WPA3に対応しない機器もWPA2で接続できる。

 

5. 対応機器が続々登場

Wi-Fi 6を使うには、親機と子機の双方がWi-Fi 6に対応する必要があり、対応するPCやスマホが続々と登場している。それに合わせ、Wi-Fi 6対応ルーターも多く登場し、Wi-Fi 5ルーターに取って代わった。Wi-Fi 6対応ルーターやパソコン、スマホは過去の規格との互換性が保たれており、Wi-Fi 5(IEEE802.11ac)やWi-Fi 4(IEEE802.11n)の機器も接続可能。ただし、その場合の接続速度は、それらの規格に合わせたものとなる。

>> 【特集】趣味時間 傑作ヒットモノ最前線

※2021年5月6日発売「GoodsPress」6月号28-29ページの記事をもとに構成しています

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