ニッパー選びのポイントと達人オススメニッパー7選【達人のプラモ術<道具編>】

【達人のプラモ術】
「ニッパー選びはここを見ろ!」

戦闘機やバイク、ロボット、スポーツカーなど、さまざまなプラモデルの作り方・楽しみ方を紹介する、プロモデラー長谷川迷人さんによる【達人のプラモ術】。今回はプラモデル製作に欠かせないツール、ニッパーについて取り上げます。ニッパーはさまざまな種類が発売されており、これからプラモを始めようという方、またニッパーの買い替えを考えている方は、いったいどんなニッパーを選んだら良いのか。達人オススメのニッパーガイドです!

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■用途に応じたニッパー選び

ニッパーと言えば、ランナーからパーツを切り離すための切断ツールですが、それこそ1960年代当時は、現在のようにプラモ専用ニッパーもなく、爪切りを使ったりしていました。プラモデルの精度が高くなった現在は、使用用途に応じて“切断”に特化した高精度ニッパーが数多く揃っています。

ニッパーは基本的に、ランナーとパーツが繋がるゲート部分をカットするためのツールです。そして、パーツに残った凸部分はデザインナイフや紙やすり滑らかに仕上げていきます。精度が低い(切れ味の悪い)ニッパーでは、切るというよりゲート部分を押し潰すように切断するため、切断面の研磨処理に手間がかかってしまいます。

特にカーモデルのウインドウパーツや飛行機モデルのキャノピーといったクリアパーツは、通常のパーツと比べるとプラが硬いため傷がつきやすく、切れ味の悪いニッパーでカットした場合、細かなクラックが入って切り口が白くなってしまうトラブルの原因になります。またガンプラのようにプラスチックの成型色を活かしたいようなキットでも切断面が白くなってしまうためゲート跡が目立ってしまいます。

薄刃ニッパー、片刃ニッパー等を使うことでこうしたトラブルを防ぐことができ、切断後のゲートの研磨処理が格段に楽になります。

長谷川迷人|東京都出身。モーターサイクル専門誌や一般趣味雑誌、模型誌の編集者を経て、模型製作のプロフェッショナルへ。プラモデル製作講座の講師を務めるほか、雑誌やメディア向けの作例製作や原稿執筆を手がける。趣味はバイクとプラモデル作りという根っからの模型人。YouTubeでは「プラモ作りは見てナンボです!「@Modelart_MOVIE」も配信中

 

【次ページ】まずはどんな種類のニッパーがあるか知っておこう

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