メタリック色の塗装は下地処理で仕上がりが決まる!【達人のプラモ術<宇宙船アーク号>】

■さて悩ましきは銀色

先にも書きましたが、劇中のプロップモデルは、ナチュラメタル(無塗装の金属の質感)ではなく塗りました感炸裂なフラットな銀色です。この質感再現がなかなか難しい。

いろいろ悩みましたが今回はMr.カラーのシルバー(8番)とタミヤラッカー塗料のシルバー(LP11)をほぼ1対1で調色。さらにほんのわずかに白調色したカラーを使用しました。

また通常、銀塗装の下地にはツヤありの黒を塗装するのですが、今回はサーフェイサーのグレーをそのまま使うことでフラットな質感を強調しています。実際塗装してみるとプロップモデルに近い質感を再現した満足いくものになりました。

▲調色したシルバーを3倍程度まで薄く希釈して、エアブラシで塗装→乾燥→塗装と薄く塗り重ねていく

▲塗料が濃いと塗装面がざらついてしまうので注意が必要だ

▲塗装が完了したアーク号胴体。カーモデル塗装と同じくらい塗装中のホコリの付着にも気を遣う。銀塗装は部分タッチ塗装ができないので、ホコリが付着した場合、研磨して前面塗装し直しとなる

▲塗装が完了したアーク号胴体

▲胴体上面のパネルラインはサーフェイサーと表面処理で埋まったため掘り直している

 

■ジオラマベースの塗装

キット付属のベースは、アーク号の打ち上げのレールが設けられた山のディテールが再現されているので、丁重に塗装して仕上げました。

植物が茂っている部分は鉄道模型用のパウダーを使うことで、よりリアルに仕上げています。

▲ベースはオキサイトレッドのサーフェイサーで下地を塗装。ネームプレートを取り付ける部分を切り抜いているのは、LED用の電池ボックスを収めるため

▲エアブラシを使いダークグレーで岩場の部分をざっくりと塗装

▲ダークグレーが乾燥したら、ライトグレーを使いドライブラシ技法で岩にハイライトを入れていく

▲次に植物が生えている部分をグレーンで塗装

▲乾燥後に水で2倍程度の薄めた木工用ボンドを上から塗り込んでいく

▲木工用ボンドが乾かないうちに、鉄道模型で使われているパウダーを振りかけることで、塗装だけの仕上げよりもより立体感のあるディテールを再現することができる

▲塗装が仕上がったベースにカタパルトレールとネームプレートを仮組した状態

 

【次ページ】ラストシーン再現のために必要なものは自作

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