【インプレッサ ハイブリッド試乗】しっとり上質な走り。車格が上がった感じ?

専用のフロントバンパーとサイドシル、それに、ルーフエンドスポイラーが与えられたインプレッサスポーツ ハイブリッド。前後左右に控えめなスカートが付いて、空力の良さが視覚的に強調されます。

ハイブリッドシステムは、XVハイブリッドでお馴染みの、トランスミッション内にモーターを組み込んだタイプ。比較的シンプルなシステムで、2リッターの水平対向エンジン(150馬力)とペアを組みます。

ハイブリッドモデルとはいえ、そこはラリーフィールドで鍛えられたインプレッサの末裔。スロットルペダルの踏み始めから、力強さを実感できます。いうまでもなく、足回りは専用チューン。プレスリリースでは「軽快でスポーティな走り」と謳われていますが、いわゆるコンパクトハッチの“軽やかな走り”を期待すると、肩すかしを食らいます。

走りのフィーリングがどこかしっとりしているんですね。普通に運転している限り、クルマの動きは穏やか。高速道路での室内の静かさも驚きです。

その理由として挙げられるのは、ハイブリッドシステムの搭載で、車重が純ガソリン車より100kg以上増えたこと。そして、サイドガラスを厚くするなど、ボディ各部に防音・吸音材を追加したことが挙げられます。またタイヤサイズも、205/50R17から215/50R17へと、若干太くなってます。

スバルのハイブリッドモデルだからといって「その走りは?」とか「燃費はどう?」なんて、肩に力を入れて(!?)ジャッジするよりも、「インプレッサ スポーツの最上級モデルらしい走りだねー」と素直に評価した方が、独自のキャラクターを理解しやすい気がします。まさに“オトナ向けのインプ”という表現がぴったりの1台です。

最後にひとつだけ言及を。ハイブリッド仕様に搭載される運転支援システムEyeSightは、ガソリン仕様のバージョン3に対し、バージョン2に留まったまま。でもコレ、決して手を抜いたりコストダウンを図ったりした結果じゃないんです。じっくりシステムの煮詰めを行うスバルだけに、中途半端なシステムは載せたくなかった、というのが真相とのこと。それはそれで、スバルらしい立派な見識だと思いました。

<SPECIFICATIONS>
☆ハイブリッド 2.0i EyeSight
ボディサイズ:L4420×W1755×H1490mm
車重:1500kg
駆動方式:4WD
エンジン:1995cc 水平対向4気筒 DOHC 16バルブ
最高出力(エンジン):150馬力/6000回転
最高出力(モーター):13.6馬力
最大トルク(エンジン):20.0kg-m/4200回転
最大トルク(モーター):6.6kg-m
トランスミッション:CVT
価格:250万5600円

(文&写真:ダン・アオキ)

トップページヘ

この記事のタイトルとURLをコピーする