アンダー1万円で連続10時間再生!AVIOT「TE-D01g」は無敵の完全ワイヤレスだ【イヤホンレビュー】

実機を手にして気づくのは、ケースも含めて小さいこと。計測してみると片側4.6g(イヤーピース込み)とかなり軽量。そして小型。装着してみると、ちょうど耳の窪みに収まるようなサイズ感です。

落下防止用のフィン等は付属していないのですが、僕の耳では全くズレる事なく密着してピッタリ。試しに頭をブンブン回りしてみても、全く落ちる気配はありません。

オマケに防水性能IPX7と水に落としても大丈夫なスペック。全体的なコンセプトとしてランニング用などのスポーツ用の要素は弱めですが、雨に濡れても平気だし、汚れたら水洗いもできちゃいます。

また、イヤホンとしてこだわりを感じるのが、付属イヤーピースが通常のシリコンタイプの他に低反発のフォームタイプも同梱していること。フォームタイプは潰して耳に装着するので遮音性が高く装着感も上がります。イヤーピースは音質にも影響があるので、最後の音質パートで改めて違いをチェックします。

そして、小型モデルというコンセプトを一番表しているのが充電ケース。とにかく小さい!  手元で測ってみると幅44mm×高さ45mm×奥行き30mmと、本当に手のひらサイズ。

開いた状態でイヤホンが横向きに収まるデザインも業界初かも。イヤホンを近づけるとマグネットで吸い付くように収まります。

さらに驚きがバッテリー駆動時間。なんと本体だけで連続10時間駆動! 付属ケースによる充電も含めると連続50時間! もうこれ、一週間に一度も充電する必要がないレベルです…。これで“完全ワイヤレスはバッテリーが持たない”と言われていた時代は終わりですね。むしろ普通のワイヤレスイヤホンより完全ワイヤレスの方が持つというレベルです。

操作性は、左右どちらでも1回押しで再生/停止、右側を2/3回押しで曲送り/戻し、左側を2回/3回押しで音量下げ/音量上げ対応。格安モデルで省かれがちな音量操作まで対応しているので全くスキなしです。

 

■日本人向けの音質チューニング

では「TE-D01g」の音質をじっくりチェックしてみましょう。

リファレンス曲の宇多田ヒカル『あなた』を聴くと、歌声をナチュラルかつ肉厚に鳴らしつつ、バンドの演奏や音の広がりまで丁寧です。高解像という訳ではないけど音の質感は出ているし、耳ざわりな尖った高域を巧みに回避しているところは、まさにAVIOTが日本人の聴覚特性に合わせて作り上げたチューニングです。BrunoMarsの『24K Magic』を聴いても、音に包まれつつ低音は豊かな量感と共にリズムの音圧感を出すタイプです。

イヤーピースを低反発フォームタイプに交換してみると…、音質的に化けて驚きの高音質に! 『あなた』では歌声がクリアに立ち上がり、『24K Magic』のメロディもより明瞭。尖った高域を回避するチューニングはそのままに低音の量感も少しアップ。低反発フォームタイプのイヤホンに交換した「TE-D01g」は、音質だけでも相当のハイコスパ。さらにAndroidスマホだとaptXまで対応ともう贅沢過ぎるスペックです。

数日の検証ではありますが、装着して新宿や渋谷の繁華街を歩き回ったり電車で移動したりしてみたところ、音切れはありませんでした。これは“QCC3020”チップが実力を発揮したところですね。

激戦のアンダー1万円の価格帯に登場したAVIOT「TE-D01g」ですが、モノとしての作り込み、上質でカスタマイズ可能なサウンドまで揃う優等生。そして、この価格帯で連続10時間駆動は、もう他機種を圧倒的するハイスペック。AVIOT「TE-D01g」は2019年夏シーズンでアンダー1万円の完全ワイヤレスの鉄板モデルになりそうです!

>> AVIOT「TE-D01g」

 

>> [連載]イヤホンレビュー


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(取材・文/折原一也)

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