DIYでガシガシ使えるパタゴニアのワークエプロン

■動きやすさの秘密は素材にあり!

形は奇をてらったところのない、エプロンらしい、エプロン。胸にペンを入れるのに役立つポケットが1つ、前身頃に工具やレンチを入れるのに最適な大型のポケットが2つ、胸の裏側にもポケットが1つ付いています。シンプルで使いやすく、まさに作業用。

素材は、環境への悪影響を抑えながら、作業着としての丈夫さと快適さを兼ね備えた、産業用ヘンプ55%、リサイクル・ポリエステル27%、オーガニックコットン18%の混紡。耐摩耗性に優れる上に、軽量な9.6オンス。帆布のようにゴワゴワせずに、新品なのに使い込んだような柔らかな肌触りが特徴です。

ちなみに産業用ヘンプは、灌漑(かんがい)がほとんど、もしくはまったく必要なく、合成肥料が不要。リサイクル・ポリエステルは、石油への依存度を削減。オーガニックコットンは環境負荷を最小限に抑えるなど、それぞれ環境に優しい素材です。

とはいえ、環境に優しいというだけでは商品選択の決め手になり得ないので、やはりデザインや使いやすさが考えられていることは大事ですね。

■「ワークウェア」ラインだけに作りが丁寧で頑丈

素材もさることながら、製品には「もっとも長持ちして、もっとも役立つ、可能な限り最高品質のモノを作り、それをパタゴニアの製品保証で守る」という思想が詰まっています。それだけに単にエプロンといえども、細部にわたり丁寧な作り。裏面の縫い目には補強用のパイピングが施され、耐久性がアップ。

さらに力が掛かりやすく、縫製だけでは切れやすい前身頃のポケットの端には、リベットが打たれています。裏面のポケットにはリベットではなく、カンヌキと呼ばれるジグザグのステッチで補強済み。ただし、ここに何を入れるのか、今のところ想像は付きません。

胸のポケットには、やはりペンがお似合い。パタゴニアのロゴも、アウトドア用のそれとは異なり、オレンジが基調。リベットはそもそも補強パーツですが、デザイン上のアクセントにもなっています。

前身頃のポケットは、手を突っ込むと手首まで隠れるほどの深さで、ペグやペグハンも収納可能。ただし大型で扇型のデザインなので、重量があるものや細身のアイテムを入れた状態では安定はしません。

グローブやタオル、スマホぐらいがちょうど良さそうです。マチもないため、コンベックス(巻尺)のように厚みがあるものは入りません。

首のストラップは右側にボタンが付けられており、微調整が可能。できればもう1つボタンとボタンホールが欲しかった。

着用するとこんな感じ。ちょっと職人さんになったみたいで、お気に入りです。

ただサイズがワンサイズしかなく、身長165cmには少し大きいのが難点。前述したようにネックストラップにボタンホールがもうひとつあれば、ジャストになる気がします。

ウエストのひもは端がじゃまにならないよう背中で結ぶ作り、とあるのですが、小柄な人や女性は、前で結んだ方がエプロンがダブつかず動きやすいと思います。

■シンプルなエプロンは大雑把な人にもぴったり

『&GP』でも記事でエプロンを紹介しており、1枚欲しいと思っていましたが、買って分かったことは、エプロンも目的で選んだ方がいいということ。

今回は、カタログにも書いてありますが「泥や削りくずからおがくずから衣類を守る」のが主目的。だからポケットの数を気にしなかったのですが、エプロンにフィッシングベストのような多機能性を求めるなら、たくさんポケットがあるタイプの方がいいでしょう。

あとカバンにザクっと荷物を放り込むタイプの人は、シンプルモデルの方がいいかもしれません。ポケットがいっぱいあっても使いこなせないかもしれないので。

電動ノコギリで材木を切っても、長さがちょうどよく、横まで巻かれているためパンツにおが屑は付きません。エプロンに付着したおが屑も、織りが緻密なのではたけばすぐに落ちます。

キャンプの時にも重宝。着用すれば、汁物が飛んでも服が汚れませんし、焚き火の薪が爆ぜても服に直接火の粉が当たらないし、秋冬のキャンプでは防寒の役目も果たします。

*  *  *

キッチンエプロンのようにペラペラではなく、かといってキャンバスを使ったワークエプロンのようにゴワゴワではない。絶妙な柔らかさで使いやすく、これさえあれば、服が汚れる心配もありません。DIYでもキャンプでも使い倒すこと間違いなし!

これに限らず、アウトドアウェアじゃない方のパタゴニアのウェアにハマりそう。

>>パタゴニア「ワークウェア」

<写真・文/澤村尚徳(&GP)>

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