パーツを選んで自分だけのオリジナル機械式腕時計を組み立てる【組み立て編②】

■ケースにムーブメントを収める

まずは仮のリューズと巻芯を取り外します。調べた情報によると、固定された巻芯のロックを外すには「オシドリ」と呼ばれる小さなボタンを押すのだそう。

NH35Aの場合はこちらのボタン。本当に小さいですね〜。腕時計修理業者さんのサイトや海外マニアのブログなどを参考にしましたが、どれがオシドリなのか探すのにかなり苦労しました。

このボタンを精密ドライバなどで軽く押しながら仮リューズを引っ張れば、すっと巻芯が動き、簡単に外すことができます。

次に購入したケースを見てみると、その内側にムーブメントを固定するためのプラスチック製のパーツが入っています。このパーツがあるとなしとでは大違い。前回「NH35A」の方が、「MIYOTA 8215」よりも初心者向きだといったポイントです。

この固定のための専用パーツのおかげで、ムーブメントとケースの結合作業が非常にスムーズにいったのですが、この段階では私は気づいておりません。何も知らず、指でグリグリと取り外したのでした。

外したプラスティックパーツと入れ違いに、ムーブメントを12時方向が合うよう確認してケースの中にそっと押し込みます。

裏側から作業しているので、最初はケースの左右を勘違いして6時が上になる向きで入れてしまい大失敗でした。最終的には巻芯を、ケース側面の穴とムーブメントの接続部に合わせて差し込むので、誤った方向では固定できませんが、ケース内には結構な遊びもあります。文字盤の12時が完全に真上でないと、非常に格好が悪いので注意してください。

表側から文字盤の微妙な位置合わせをしっかりと行い、仮の巻芯を戻してムーブメントがブレないようにして、プラスチックパーツで固定しました。これでケースとムーブメントの結合は完了です。

【次ページ】巻芯とリューズを取り付け蓋を閉めれば完成

この記事のタイトルとURLをコピーする