未舗装路に強く、車内はリムジンのように快適!“デリカ”の名を冠するスーパーハイトワゴン・三菱「デリカミニ」

■「デリカ」の名に恥じぬ未舗装路での走行性

▲デリカのイメージを活かしてオフロード感を強調したスタイリング

すべてのモデルが、659cc3気筒エンジンに小さなモーターが組み合わされているマイルドハイブリッドである点も、eKスペースと同様。ただしデリカミニにはターボモデルの設定があります。

同時に、「デリカの名を冠しているだけに、未舗装路でも快適に走れることを目指しました」と三菱自のエンジニアがいうように、専用の大径タイヤと、専用セッティングのダンパーが4WDモデルに用意されます。

4WDモデルに組み合わせされるタイヤとは、165/60R15。標準より約20mm外径が大きくなり、扁平率も(未舗装路走行で快適なように)60%とより高い。

「扁平率を上げるとタイヤが“よれる”ようになり操縦安定性に影響が出ることもあるので、設定には気を遣いました」(エンジニア)

実際に運転してみると、これはなかなか。砂利道だって、高速道路だって、ビシッとしているではないですか。車線変更も安定しています。

▲165/60R15という専用タイヤが4WDモデルには装着される

▲砂利道などちょっとした未舗装路ではオンロードと遜色ない乗り心地

そもそも車高がうんと高いのに、ふつうに走っているぶんには、まったく重心の高さを感じさせないデリカミニ。高速での車線変更も、なんの不安もありません。

■高速道路での運転支援システム「MI-PILOT」

私が乗った「Tプレミアム」という装備が豊富なグレードには、「MI-PILOT(マイパイロット)」なる高速道路での運転支援システムが備わっています。

車載カメラで車線を見ているので、常に車両が車線の中央を走っているようハンドル操作をしてくれ、先行車があれば車間距離を一定に保ちます。

ハンドルを10秒ほど離していると、クルマに注意されますが、まあ、軽く手を添えていれば、あとはクルマに任せていられます。個人的には運転支援システムはあまり使いませんが(クルマの評価がわからなくなるので)行楽帰りの強い味方になりそうです。

▲4WDでは滑りやすい路面でもスムーズに走行できるように「グリップコントロール」や「ヒルデセントコントロール」「ヒルスタートアシスト」をそなえる

価格は、ベーシックモデルの「G」FWDが180万400円。ノンターボの「G」のトップグレードは「Gプレミアム」4WDで214万9400円。パワフルな「T」FWDが188万1000円で、トップグレード「Tプレミアム」4WDが223万8500円となります。

▲右の「ライトニングブルーマイカ」の車両はシルバーのダイナミックシールドやルーフラックアタッチメントなど装備、左の「ホワイトパール×ブラックマイカ」の車両のダイナミックシールドはグロスブラックの特別色

▲「ナチュラルアイボリーメタリック×ブラックマイカ」の塗色

▲シートは見た目以上にクッションに厚みがあり、クルマの快適性に貢献

▲シート表面のパターンはダウンジャケットから着想を得たそう

【Specifications】
三菱 デリカミニ T Premium 4WD
全長×全幅×全高:3395x1475x1830mm
ホイールベース:2495mm
車重:1060kg
エンジン:659cc 直列3気筒ガソリン(マイルドハイブリッド)
駆動:4WD
出力:47kW@5600rpm
トルク:100Nm@2400~4000rpm
変速機:無段変速機(7段)
燃費:17.5km@l(WLTC)
価格:223万8500円

>> 三菱自動車「デリカミニ」

<文・写真/小川フミオ>

オガワ・フミオ|自動車雑誌、グルメ誌、ライフスタイル誌の編集長を歴任。現在フリーランスのジャーナリストとして、自動車を中心にさまざまな分野の事柄について、幅広いメディアで執筆中

 

 

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