トップに聞く!〜ファーウェイのSIMフリースマホが絶好調の理由〜

■SIMフリー市場は昨年比3〜4倍に拡大

ーー今年2月に発売した「HUAWEI nova」シリーズ、6月に発売した「HUAWEI P」シリーズのどちらも好調な売れ行きのようですが、ヒットの要因をどのように分析されていますか?

呉波氏(以下、敬称略):最大の要因は、日本のSIMフリー市場の成長にありますね。では、なぜ、SIMフリー市場が成長したか。それには3つの理由があります。

①総務省に、キャリアが販売するスマホの価格に制限を課すなどといったSIMフリー市場を促進する動きがあったこと。

②SIMフリー端末を買える店が増えたこと。オフラインの店舗が増え、量販店における売り場も広くなり、ロケーションもよくなりました。たとえばヨドバシカメラに行くと、キャリアのスマホよりもSIMフリースマホが目立つように陳列されている店もあります。

③SIMフリースマホのスペックが高くなり、キャリアのスマホに匹敵するようになったことが挙げられます。以前はSIMフリースマホといえば、1〜2万台のローエンドが主流でしたが、いまはスペックでも価格面でもキャリアのスマホと同じように比較できるようになりました。そのうえで、利用料の安いSIMフリーを選ぶ人が増えています。

ーー日本のSIMフリー市場は、まだまだ拡大すると思いますか?

呉波:今年のSIMフリー市場は、昨年に比べて3〜4倍になると予測しています。実際、民間の調査会社による今年上半期の調査データなどを見ても、そのような結果になっています。

ーー数多くのメーカーがSIMフリー市場に参入しています。苦戦しているメーカーもある中、ファーウェイの成長が著しい理由は?

呉波:インターネットの掲示板に、男性が持つスマホのイメージとして、こんなことが書かれていたそうです。「iPhone=薄っぺらい、Xperia=お金持ち、ASUS=オタク、HUAWEI=ステキ」と(笑)。もちろん、ユーモアを交えて書いているのでしょうが、弊社のブランドが、日本の消費者に受け入れられつつあるように感じます。

ーーファーウェイは大手キャリアとも関係が深い企業ですが、キャリアからではなくSIMフリーでスマホを発売する理由を教えてください。

呉波:弊社は2005年に日本法人を設立し、2007年に初めて日本の端末市場に参入しました。今年がちょうど10年目になります。過去10年間、そして現在も、一番のビジネスは3大キャリアとのものです。過去に、大手キャリアからスマホを発売したこともあります。2012年にはドコモから、2013年にはソフトバンクから発売しました。残念ながら、アップル社や他の日本のメーカーのように、毎年継続してリリースするという形にはなりませんでしたが、昨年はKDDI傘下のUQモバイルから「HUAWEI P9 lite PREMIUM」を発売しました。キャリアからスマホを出さないというわけではなく、弊社としては今後も、大手キャリアとのスマホビジネスに向けた、取り組みを続けたいと考えています。

ーーSIMフリーでスマホを発売するメリットは、どこにありますか?

呉波:日本の従来の端末市場は、キャリアを介して製品を販売する<B to B to C>なので、メーカーが消費者の声を真っ先に知ることはできません。されど、SIMフリー市場では<B to C>が成り立ち、メーカーが直接端末を販売できます。これは、弊社のような海外メーカーにとっては、非常にメリットがあります。<B to C>のビジネスを展開することによって、どんな人がファーウェイの端末を使っていて、どんなものを欲しているのかを直接かつ迅速に知ることができます。弊社は2014年に日本のSIMフリー市場に参入しました。以来、ユーザーがインターネットに投稿する情報なども含め、消費者の声を収集して、良いものはさらに精進して高めて、悪いものは改善していくということを続けてきました。その結果、いまお客様に求められる製品をお届けできているのではないかと思います。

 

【次ページ】売れ筋価格は3万円前後

関連するキーワード