年表で振り返る!日本の家庭用ゲーム機クロニクル【ニッポン発の傑作モノ】

■違った道を歩む「任天堂」と「ソニー・インタラクティブエンタテインメント」

日本における家庭用ゲームの始祖である任天堂、その最新機種「Nintendo Switch」は、テレビにつないで遊ぶ据え置き機でありながら、本体をドックから取り外せば携帯機のように持ち歩いてプレイができるハイブリッドなゲーム機。

家で遊んでいたゲームをそのまま持ち出して出先で続きを遊んだり、ほかのユーザーの家に持っていって対戦を楽しんだりと、これまでの据え置き機では不可能だったプレイスタイルを実現している。スペックや機能性は「PS4」に若干劣るものの、その分、開発のハードルは低い。任天堂も法人に限らず、個人にも開発環境を提供。安価で楽しいインディーズのゲームが現在までに多数リリースされ、ユーザーのタイトル選びの幅が大きく広がった。

一方の「PS4」は、発売から5年が経過しているものの、現在の家庭用ハイエンドゲーム機の究極形であり、高解像度グラフィックのゲームが秒間フレームで滑らかに動くのは、もはや当たり前となった。上位機の「PS4 Pro」の発売で4K環境にも対応。より迫力のある大画面でゲームを楽しめる。

海外発の大型タイトルの多くは「PS4」に対応し、オンラインの対戦要素があるゲームなどはユーザーが多く、遊ぶ相手に事欠くことはない。また、周辺機器「PlayStation VR」(別売り)は、家庭用ゲーム機用のVR機器としては唯一の存在。本格的なPCをそろえなくても、PS4の環境下でVRゲームを遊べる手軽さが嬉しい。

同じ家庭用ゲーム機でありながら、実は意外に異なった方向性を歩んでいる、ふたつの最新ゲーム機。個々の際立った特徴が、両者とも海外で評価されている理由と言えるだろう。対応ソフトを含め、自分のプレイスタイルを基準に選べば、生活が少し豊かなものとなるはずだ。

 

任天堂
「Nintendo Switch」(
3万2378円)

“TVモード”“テーブルモード”“携帯モード”という3つのスタイルでプレイ可能。ゲームタイトルとコラボしたセット版や『Nintendo Labo』のような風変わりなソフトもある。

 

ソニー・インタラクティブエンタテインメント
「PlayStation 4 Pro」(
実勢価格:4万8000円前後)


4K映像やソフトの高精細モードなどに対応する、高い処理能力を有した上位モデル。「PlayStation VR」と組み合わせれば、臨場感あるバーチャル空間のゲームを快適に楽しめる。

 

■ゲームライター稲元さんが厳選 「コレは凄かった!」ゲーム機3モデル

任天堂
「ファミリーコンピュータ」(当時価格:1万4800円)

テレビにつないで専用のカセットを挿せば、ゲームセンターと同じようなテレビゲームがプレイできたのは、当時としては非常に画期的だった。テレビゲームという娯楽を家庭へと持ち込んだ、金字塔的な存在である。

任天堂
「ゲームボーイ」(当時価格:1万2500円)

ゲームソフトの交換を可能とした携帯型ゲーム機。外でゲームするスタイルを一般へと認知させ、全世界でシリーズ累計1億台以上を販売するメガヒット商品に。「ポケットモンスター」が生まれたのもこのゲーム機だ。

ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)※当時
「PlayStation」(当時価格:4万994円)

ゲームの画面表現が2Dから3Dに変わりつつあった1994年に、 SCE(当時)が“次世代ゲーム機” として発売。グラフィックやサウンドの表現が豊かになり、奇抜なCMなど独自の販売戦略を行い、大人をゲームに振り向かせた。

 

■ゲームライター稲元さんが厳選 「コレは思い出深い!」ゲーム機3モデル

NEC
「PCエンジン」(当時価格:2万4800円)

発売当初より“コア構想”という、本体を核とした拡張機能が計画された。その一環として家庭用ゲームの周辺機器としては初のCD-ROMが発売。大容量に加え、CDから生音で再生される迫力のサウンドをゲームで楽しめた。

セガ(現セガゲームス)
「メガドライブ」(当時価格:1万2500円)

1988年発売のセガ(現・セガゲームス)の16ビットゲーム機。北米や欧州では任天堂を凌駕する人気を誇り、本機で発売された「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」の主人公“ソニック”は今も国民的ヒーローとなっている。

SNK
「ネオジオ」(当時価格:5万8000円)

1991年発売のゲーム機。当時ブームだった対戦格闘ゲームをいち早く家で練習できる理由で、一部のファンから熱烈な支持を獲得。“100メガショック”のキャッチコピーを覚えている人もいるのでは!?

 

>> [特集]ニッポン発の傑作モノ

本記事の内容はGoodsPress10月号40-41ページに掲載されています

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(文/稲元徹也)

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