生誕60年!歴史的名車から最新モデルまでホンダ「CBシリーズ」の血統を振り返る

■ビッグバイクブームの源流「CB1000 SUPER FOUR」(1992年)

CBシリーズの輝かしい歴史を現代に受け継いだモデルとして記憶されるべき存在が、1992年にリリースされた「CB1000 SUPER FOUR」。新たな時代のフラッグシップモデルとして開発されたこのモデルは“BIG-1”と呼ばれ、リッターマシンらしい堂々たる体躯を持ちながら、走らせると軽快な特性を発揮し、現代まで続くビッグバイクブームの源流ともなりました。エンジンは水冷のDOHC1000ccで97馬力を発揮。ピークパワーよりも日常で使いやすいよう中低速域のトルクを太くした特性でした。

▲CB1000 SUPER FOUR

 

■現行CBに存在する3つの系統

現行のCBシリーズには、実は3種類の系統があります。ひとつはBIG-1の血統を受け継ぐ「CB1300SF」系。空冷エンジンの乗り味を強調した「CB1100」とその派生モデル。そして“ネオスポーツカフェ”と呼ばれる新時代のCBシリーズを象徴する「CB1000R」系列のモデルです。

▲左からCB1100EX、CB1300SF SP、CB650R

「CB1300SF」は110馬力の最高出力を誇る1300ccの水冷エンジンを搭載。存在感のある車格のビッグマシンを軽快に操るという初代BIG-1のコンセプトを継承しています。「大型バイクを自在に操りたい」という人には、グッとくるもでるでしょう。

写真は前後にオーリンズのサスペンションとブレンボのブレーキを採用した「CB1300SF SP」。このほかにハーフカウルを装備した「CB1300 SUPER BOL D'OR」もラインナップされています。

空冷の1100ccエンジンを積むのが「CB1100」。空冷エンジンらしいドロドロという排気音と重厚な加速感が持ち味です。現代の排気ガス規制に対応しながら、安定した性能を発揮するためにヘッド周りにオイルを潤滑させる複雑な機構を採用。写真はクラシカルなイメージを強調する18インチのスポークホイールを採用した「CB1100EX」。現代的な17インチホイールを装備した「CB1100RS」というモデルも選べます。「CBはやはり空冷でなきゃ」というこだわり派にオススメのモデルです。

▲CB650R

最も現代的なスタイリングとなった“ネオスポーツカフェ”の系統は排気量の選択肢も豊富。原付二種クラスの「CB125R」から「CB250R」、新たに加わった「CB650R」、最大排気量の「CB1000R」までラインアップがそろっています。丸型のLEDヘッドライトなど、CBシリーズの伝統と先進性を融合させたデザインが特徴です。

この系統の最新モデルが3月に発売されたばかりの「CB650R」。95馬力を発揮する水冷の4気筒エンジンを搭載し、市街地での扱いやすさとワインディングなどでのキビキビした走りを両立。シリーズの中でも“ベストバランス”と評される乗り味です。

大柄なフロントシュラウドがエアインテークのチャンバーも兼ねており、ON/OFFが選択可能なトルク事ロールシステムはアシストスリッパークラッチなど先進装備も搭載されています。

時代は変わっても、丸目のライトにティアドロップ型のタンクを組み合わせたCBのいかにも“バイクらしい”スタイルは不変。新型の「CB650R」を始め、“ネオスポーツカフェ”シリーズにもそのスタイルは受け継がれています。スタイルはもちろん、走りにも妥協したくないライダーにとっては、またとない選択肢でしょう。

>> ホンダコレクションホール「ドリームCB750FOUR 誕生50年特別展示」

 


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(取材・文/増谷茂樹 写真/松川 忍)

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