【素朴なギモン】なぜあの公衆電話はまだ残っているのか?

まずは公衆電話の歴史について教えて下さい!

「日本で初めて公衆電話が登場したのは、1900(明治33)年9月です。それまでは電信局・電話局内の電話所だけにしかなかったのですが、初めて街頭に進出しました。まずは東京の上野駅、新橋駅の2ヶ所に設置されました」(公衆電話サービス担当・小野塚さん)

1990(明治33)年に登場した「磁石式公衆電話機」

「当時は交換手が取り次いでいました。その当時の公衆電話の特徴としては、五銭、十銭と2つの硬貨投入口があり、料金が落下する際に五銭はゴング(チーンという音)、十銭は螺旋状の鐘(ボーンという音)を鳴らし、料金投入を交換手に知らせていました」(小野塚さん)

当時は交換手が相手に取り次いでくれていたのですね! それが自動で繋がるようになった時期は定かではないそうですが、1930(昭和5)年に自動式公衆電話機55台が試作され、東京、大阪などで試験的に使用されていたそう。ただ、料金収納装置などに不備な点が多く、本格的な自動化は戦後に持ち越されたそうです。

ちなみの初期の電話ボックスはどんな形をしていたんでしょう?

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レトロでかわいい! こちらは1900(明治33)年に東京の京橋際に建てられた公衆電話ボックス第1号! 六角錐形、白塗りのモダンな建物で「自働電話」と呼ばれたそうです。

その後も公衆電話は着々と進化を遂げ、戦後の1953(昭和28)年8月には「4号自動式委託公衆電話」が登場します。

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いわゆる「赤電話」。こちらも郷愁を誘うレトロな風貌がたまりません。

「委託公衆電話機として、一般加入電話と区別するため赤色の電話機を使用しています。タバコ屋や駅売店などの店先に多く設置されていました」(小野塚さん)

その後、1972(昭和47)年12月に登場した「黄電話」はご存知でしたか? だんだんと今の公衆電話に姿が近づいていますね!

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「この公衆電話機では、100円硬貨も使用できるようになりました。利用者の方からは『10円玉の追加投入の手間が省ける』『催促音が気にならない』など好評を博しました」(小野塚さん)

さて、公衆電話と言えばテレホンカード。そのテレホンカードが使えるようになったのはいつなのですか?

「初めてテレホンカードを使って通話できる公衆電話機が登場したのは1982年12月です」(小野塚さん)

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こちらがその初代「カード式公衆電話」です。いちばん慣れ親しんだ見た目かも。それにしても、1900年から始まる公衆電話の歴史からすると、“ごく最近”という気がしますね~!

その後も公衆電話は全国に普及し、1984年には公衆電話設置数が最大となります。その数は実に全国で93万4903台!

 

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