UI・UX視点から導き出されるホワイタージュが創造するバッグの“新たな価値”【この冬持ちたい本命バッグ】

【この冬持ちたい本命バッグ】

これまで数多のバッグを、見て・触って・販売してきたサックスバーが立ち上げた新世代のバッグレーベル「ホワイタージュ」。優れた機能性と日常に溶け込むデザインが混ざり合い、進化し続けながら新たな日常を創造する──。

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01. ホワイタージュとは?

ホワイタージュ…それは人とモノを超えた、“新しい繋がり”を創造するバッグレーベルの名だ。デザイナーを務める小川さんは、日本が世界に誇るファッションブランド、コム デ ギャルソンにかつて在籍していた。そこで学んだ、ファッション、マーケティング、エンジニアという3つの視点に加え、UI・UXデザインの視点も併せ持つ稀有なデザイナーである。彼が手掛けるプロダクトとはどういったものなのか。その外郭をつかむべく、レーベル設立の経緯から訊ねた。

「サックスバーから声をかけていただき、新たなバッグレーベルを立ち上げるというプロジェクトに、デザイナーとして参加することになりました」

バッグの小売りや販売をメインに、企画・生産も手掛ける同社と、さまざまなブランドを設立してきた経験があり、自身でもバッグを作っていた小川さん。両者が蓄積してきたノウハウを活かせば容易である。そう素人は短絡的に考えがちだが、既にバッグ業界はレッドオーシャン。新規参入には、これまでにないアイデアとコンセプトが必要だった。そこで彼は考えた。

「これからの時代の新しいバッグの要素としてユーザーに求められてはいるが、まだ実現化されていない部分とは、何か?」

ヒントは自分自身にあった。

「ノートPCや資料などを持ち運ぶガジェットバッグが人気ですが、それでいてファッションやデザインが好きな人も選びたくなるようなデザインには、それまで出会えていなかったんです。だったら自分が本当に欲しいと思えるものを追求して、現代のライフスタイルに合ったバッグを作ってみたらどうだろうか。スタートはそこからでした」

その結果、導き出された答えはブランド名が示している。ホワイトは、“新しさ”を想起させ、希望、清潔、永遠を感じる色であり、“始まり”も意味する。これにフランス語で“時代”や“進化”を意味するアージュに込められた、「今の時代や人に寄り添いながら進化し続けるプロダクトになるように」という思いが合わさることで、“機能性とファッション性を併せ持つ革新的なモノづくりを追求する”というコンセプトを表現しているのだ。

WHITEÂGEデザイナー 小川圭司さん
コム デ ギャルソンに15年間在籍し、マーケティングや営業、MDの経験を積んだのち独立し、デザイナーとして始動。複数のブランドを設立し、現在はウェブディレクター、UI・UXデザイナー、エンジニアとしての顔も持つ

【次ページ】ホワイタージュのものづくりに迫る

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