のめり込むなら「サイフォン式」【2026 COFFEE GEAR】

【2026 COFFEE GEAR】

ダンディなマスターが淹れてくれるサイフォンコーヒー。濃く、深く、これぞまさしくコーヒーの王道と感じさせられるたっぷりとしたボディ感。しかしそれはプロだけのものではない。さあ、おうちサイフォンはじめよう。

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サイフォン式は踏み込むのに勇気がいる珈琲の奥の院と思われがちだが、イメージとは裏腹に「手順さえ覚えれば楽」とも言われる。

そこで今回訪ねたのがサイフォン式の名付け親「珈琲サイフォン」の三代目、河野雅信社長である。

「やあやあ」とにこやかにお出迎え頂いた社長に問う。サイフォン式コーヒーの趣味性とは? すると「水蒸気が膨張して湯を押し上げ、コーヒーとなって下がる。その動きを楽しめることや、火の揺らぎ、器具の造形、つまりロマンだね。そしてコーヒー豆の特長が出やすいし、フラスコから直接注ぐから湯温が高く(80℃前後)苦みを感じやすいことがあります」

ペーパードリップで注ぐと65~70℃程度になり酸味や甘みを感じやすい。サイフォン式の深く苦いイメージは高温ゆえと裏付けのあるものだったのだ。

「さらに際立つ特長が味の安定性。ハンドドリップは注ぐ人の体調や気分によって味がブレやすい半面、サイフォン式は物理現象ですから規定通りに入れれば安定します。だから珈琲専門店で『マスター、今日はちょっと濃く淹れて』と言われれば浸漬時間を長くすれば対応できるので、プロ向けとも言えますね」

そこで社長に「何回練習すれば安定しますか?」と尋ねると「…100回だね」とニヤリ。珈琲サイフォンでは二~四杯用まで多数商品を展開しているが、近年コーヒー趣味層の購入も増加傾向にあるという。

創業1925年(大正14年)のコーノ式サイフォン製品の特長といえば、「ロートと濾過器の密着性が高く、コーヒーが中心から無理なく吸引されるため雑味がなくクリアな味になること」と河野社長。

歴史と物理とロマンに彩られた“河野さん家のサイフォン式”を、この春、君も始めてみないか?

 

▲1929年(昭和4年)飛行船ツェッペリン号来日の際、当時社屋(島屋商会)のあった日本橋付近での一枚

珈琲サイフォン
河野雅信社長

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