こからは少し応用編。前ページのように必要なテキストを整える使い方だけでなく、
(1)情報検索、
(2)アイデア出し
(3)情報共有
といった実用性の高いユースケースを想定しながら、ポイントとなるテクニックや機能を押さえていこう。たとえば情報検索では、通常のチャット回答だけでなく「Deep Research」機能を使うことで、数百の情報源を横断しながら推論を伴う調査レポートを得られる。表組生成のコツを知っていれば、情報整理の負担も減るはずだ。
アイデア出しでは、1度の出力で正解を求めず、
(1)候補のリストアップ
(2)気になる案の深掘り
(3)仮説を投げて壁打ちする
こうした工程を挟むことで、最終的な完成度が高まりやすい。出力をコピーして別のAIにブラッシュアップさせるのも有効な手段といえる。
さらに画像生成機能を使えば、企画の方向性を具体的なイメージに落とし込める。既存の写真を編集することもあれば、チャットでまとめた情報をインフォグラフィックやスライドに整えることも可能なのだ。
<情報をまとめる>
■高精度の検索と表組での出力を試そう
高精度の検索には「DeepResearch」機能が最適。通常の応答が数件のWebサイトから得た要約だとすると、数十から数百の情報源を元にじっくり調査レポートを書き上げるイメージだ。また、情報を使いやすく出力するには表組も使いたい。Geminiでは設定次第でGoogleスプレッドシートとも連携できるが、CSV形式のテキストデータで出力し、手動で拡張子を.csvに変更する方法も手軽なので覚えておきたい。
▼ChatGPTのの「Deep Reserch」
▲ChatGPTの場合、プロンプトボックスの「+」から「プラグイン」を選び、「Deep Research」を選ぼう。出力には時間がかかる
▼Geminiの連携機能
▲GeminiではGmailの「設定」からWorkspaceのスマート機能をオンにしていると、各種Googleサービスとの連携機能が便利になる
<アイデアを練る>
■使う生成AIはひとつに限定しなくてもよい
アイデアを練るなら、1度の出力で正解を得ようとしないのが王道だ。(1)AIに候補をリストアップをさせ、(2)気になる回答を深掘りしつつ、(3)ユーザー自身の仮
説を投げて“壁打ち”で磨き上げるという流れが定石だ。出力をコピーして別のAIに入力し、AI同士でブラッシュアップさせるのもよいだろう。アイデアがある程度練り上がったら、「ここまでの内容を元に要点を整理して」とまとめよう。
■「ChatGPT」で深堀りした内容を「Gemini」でさらにブラッシュアップ!
▼ChatGPT
▲まずはChatGPTで出力するアイデアの数を指定して、リストアップさせよう。もし気になるアイデアがあれば、深掘りしてもよい
↓
▼Gemini
▲ある程度アイデアが整ってきたと思ったら、Geminiに「これどう思う?」と確認。新たな視点での指摘や気づきを取り入れやすい
<企画の完成イメージを作る>
■写真を元にAIが完成予想図を見せてくれる
現場の写真使用が問題ない場合には、例えばオフィスの模様替えや店舗のディスプレイ変更などを行う際に、画像にAIで修正を加えるのもありだ。企画の方向性を具体的にイメージし、チームでの共通認識を固めやすくなる。設置予定のアイテムについて色やサイズ感などがイメージに合うかどうかを確認したり、鏡やインテリアなどどのような装飾を追加するとよいかなどを検討したりできるはずだ。
▼ChatGPT
▲ChatGPT でデスクの写真を添付して、モニターアームを追加するよう指示。設置後のイメージが生成される。製品を指定してもよい
↓
▲色やテクスチャを変更するような検証も行える。画像はデスクの天板を大理石風の雰囲気に変えた場合を確かめてみた様子
<情報を共有する>
■情報共有するならひと手間加えるとベター
出力結果を元に情報を他人に共有する際には、情報をグラフやインフォグラフィック、プレゼンテーションスライドなどにまとめることで、ビジュアルで直感的に理解しやすい資料に整えられる。Geminiの「Canvas」やClaudeの「アーティファクト」など、Webページのプロトタイプを作成する機能を応用するという手もある。
▼Gemini
▲Geminiでピックアップしたキャンプ場の情報を、インフォグラフィックとしてまとめた例。画像ではキャンプ場名はマスクしてある
↓
▲Webデザインの入門知識があれば、Webページとして整えてもよい。ページ内ボタンへのリンク配置やURLでの共有など、応用も聴く
<気になるテーマについて学ぶ>
■投げかけられる設問を通じて理解を深めよう
生成AIは、スキルアップや勉強とも相性が良い。目的分野について、学ぶべき項目を大量にリストアップしてマイルストーンを作成したり、学習用・復習用のコンテンツをオリジナルで作成したりできる。またGeminiには「ガイド付き学習」なる機能もある。同機能では段階的な問いかけを通じて理解を深められるのが特徴だ。
▼Gemini
Geminiのプロンプトボックスの「+」から「ガイド付き学習」を選んだ出力の例。対話の最後に、考えを促す設問が投げられている。
■AIの天敵! ハルシーネーション回避術
LLM(大規模言語モデル)は、単語に「次に続くそれっぽい単語」を繋げる仕組みで文章を作る。それゆえにもっともらしい嘘を付くことがある。これを「ハルシネーション(幻覚)」と呼ぶ。ハルシネーションのリスクを完全にゼロにすることは難しいが、なるべく確率を下げるためには、
(1)生成に使う情報源を限定する
(2)生成時のプロンプトに情報が不明な際の挙動などを指定する
(3)人力でのファクトチェックを行う
などの工夫をしたい。
▼Claude
▲Claudeで生成したハルシネーション回避のためのプロンプト
※2026年10月6日発売「GoodsPress」11月号44-47ページの記事をもとに構成しています
<文・監修/井上晃>
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