宇宙船らしい金色のくしゃくしゃシートの再現に挑戦!【達人のプラモ術<アポロ13号>】

■下降部の製作

LM(月着陸船)は上昇部と下降部に分かれますが、キットもそれぞれリアルに再現されています。キットはパーツの精度が高いので、サクサクと組み進められます。今回はまず下降部(月着陸用エンジンを搭載した部分)を製作していきましょう。

▲LMのパーツを組んでいく

LMの下降部は、金色、銀色と黒色のシートのようなもので包まれているのが特徴です。 これは真空中の強烈な太陽光線からの耐熱および微小隕石から機体を保護するブランケットシートです。

▲月に着陸したアポロ16号のLM。下降部や脚柱がチョコレートの包み紙のような金色のブランケットシートに覆われているのが分かる。星条旗の部分は黒で塗られている。クシャクシャになったシートは、下降部内に格納されていた月面車を降ろすために剥がされたブランケットシート ©NASA

キットはパーツにモールドでこのシートが再現されていますが、実物は金箔に近い質感で、これを塗装で再現するのは難しいため、今回もアルミホイルを使って、よりリアルな仕上げを目指します。

▲下降部は表面に貼られたブランケットシートがモールド(彫刻)で再現されているが、これが曲者で、実物のブランケットは金箔のような質感で、塗装でリアルに仕上げることができない

■アルミホイルが大活躍

前回も支援船の内側やダメージ表現にアルミホイルを使用しました。今回は、接着には筆塗りタイプの瞬間接着剤を使用し、LMの下降部全体と4本の脚パーツにアルミホイルの光沢がある面を表側にして貼っていきます。

▲今回ブランケットシートの再現に使用したのは家庭で料理や保存に使われている普通のアルミホイル。光沢のある面を表にして使用する

▲パーツに貼り込みは、アルミホイルをいったん丸めてシワを寄せたものをカットして使う

貼りこんだアルミホイルは綿棒を使ってパーツの形状に馴染ませます。アルミホイルは柔らかいため工作自体は難しくないのですが、仕上がりが薄くなるように心がけます。

▲アルミホイルの接着には筆塗り瞬間接着剤を使用する

▲「タミヤ瞬間接着剤(ブラシつき)」(770円)。キャップについたブラシで塗る瞬間接着剤。固まりにくいブラシがついていて細かな部分から広い面積まで塗る量を調整しやすい

▲8角形のLM下降部それぞれの面にアルミホイルを貼り付けていく。綿棒で押し付けてしっかりと密着させる

▲機体全体にアルミホイルを貼り終えた状態。着陸脚部分は黒になるので貼っていない

 

【次ページ】アルミホイルを貼りつける方法

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