実車にはないイエローのハンターカブもまたカッコ良いのです!【達人のプラモ術<CT125ハンターカブ>】

■下地がイエロー塗装のポイント!

キットの成型色は赤。これを黄色に塗り替えるのですが、ここで大事なのが下地色になります。模型用塗料の黄色は隠蔽力(下地を覆い隠す力)が弱く、例えば下地が黒の上に塗装しても黄色はキレイに発色しません、暗く濁った色になってしまいます。赤の上に塗装した場合も同様で、下地の影響を受けて赤みの強い黄色になってしまうんですね。また下地に色ムラがあると、黄色を何度塗り重ねても、色ムラとなって出てきてしまうので要注意です。

そこで下地色として一度白を塗装します。そして黄色を重ねることで本来の色として発色してくれます。ちなみに赤であれば下地はピンクを塗装すると鮮やかな赤を得られます。シルバーは下地にグロスブラック、メタリックレッドならば下地に金色を塗装すると、よりメタリック感が強調できますよ。

今回外装パーツに塗装したイエローは、タミヤラッカー塗料PS-19キャメルイエローをベースにイエローとホワイトで自作調合したカラー(ややオレンジ味があるイエロー)です。

▲赤いプラで成形されている外装パーツは、イエローの塗装に影響を与えないように、下地色として白を塗装する(ホワイトサフェーサーでもOK)

▲下地のホワイトの上から調色したイエローを塗装。イエローは隠蔽力が弱いので塗装は3回塗り重ねている

▲イエロー塗装が完了したパーツ

▲鮮やかさが際立つ

▲イエローを乾燥させた後、HONDAのロゴなどシールを貼り、光沢を出すのとシールの段差を極力目立たなくするためにクリアーを塗装する。しかし湿度のせいでクリアーの光沢が思うように出てくれなかった

▲イエロー塗装の合間を縫って、マフラーやエンジンガードといったパーツも塗装していく

▲塗装後組み上げたマフラーパーツ。シルバーで塗装したマフラーガードの凹部分(軽め穴)はエナメル塗料の黒を流し込んで奥行き感を出した

 

■クローム再現にオススメの塗料

ハンターカブの実車は、クロームメッキされた部分がほとんどないバイクということもあって、キットにはメッキパーツがありません。とはいうもののヘッドライトの内側やウインカー内側など、鏡面で仕上げたい部分があります。

そこで今回は、筆塗りでも鏡面を再現できるメッキ調塗料を使用してみました。LEDヘッドライトはガラス部分が平滑で内部が良く見えることもあって、メッキ調に仕上がるクロームペイントはオススメです。

▲内部をアルコール系のクロームメタル塗料を使い、筆塗りして仕上げたライト本体

▲通常のシルバー塗装に比べて、リアルなメッキ調の仕上がりを得られる

▲グレーンスタッフワールド「クロームメタル」(880円)。メッキに近いクロームメタルな仕上がりが得られる筆塗り用塗料。エアブラシ用もある。アルコール系なので刺激臭もない。ただしラッカー系クリアーの重ね塗りはできない。大手模型店にて販売中

 

【次ページ】教訓『雨の日は塗装をなるべく控える』

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