さよなら「Hey Siri」よろしく「通知」! watchOS 5で激変するApple Watch 6つの習慣

1)アクティビティの成果を1週間単位で競い合える

Apple Watchで健康的な運動習慣を実現しようとする際には、ふたつのアプリがキーとなる。「アクティビティ」と「ワークアウト」だ。まず、アクティビティについて紹介しよう。

アクティビティでは、3つのリングが表示される。外側から赤、緑、青の3色あり、それぞれ、「消費カロリー(ムーブ)」「運動時間(エクササイズ)」「立ち上がる頻度(スタンド)」を表している。そして、この中で自由に目標値を調整できるのが、赤の消費カロリーを表すリングなのだ。

このムーブという指標は、その日の運動量を把握するとともに、モチベーションを維持するためにも利用される。その上で、人と競い合う、という発想が出てくるのは自然な流れだ。従来も「共有」というタブで、登録した友人の運動量を把握できた。ただ、その比較は1日単位であり、「今日は友人がどのくらい運動しているのか」「誰が目標までの達成度が高いか」などという情報を可視化できるに留まっていた。

watchOS 5で登場する「競争」という機能は、この「共有」機能の一部を強化したものだ。具体的には、友人と1週間単位で運動量を競い合うものになる。

ちなみに、ここで競い合うのは、ムーブの目標達成率を基にしたポイントだ。つまり、純粋に運動時間や強度を比較するわけではなく、「自身の定めた目標をどれだけ忠実にこなせたか」が評価基準になる。運動習慣に差がある友人や家族同士でも、無理なく、ハンデなく、楽しみながらモチベーションを維持できるわけだ。

例えば、運動好きなAさんが、普段運動しないBさんに「競争」を挑む。すると、Bさんは「いや、お前とやっても勝てないからいいよ」と断るだろう。そんなとき、Aさんはこう言えばいい。「大丈夫、君はゴールを下げてやればいい」と。対等な勝負ができるというルールを教えてあげればいいのだ。これは健康を目的とした機能であり、「根性論」的な機能ではない。

とはいえ、競争的な要素もしっかりある。順位が変わった時点で通知が来る。その時点で「あ、抜かれた」と分かる。1週間が終了した時点で、勝者にはアプリ内に記録される「トロフィー」が贈られる。

 

2)本格的なマラソンのトレーニングもできるように

続いて、「ワークアウト」について。このアプリは、前述のアクティビティとは使い方が少し異なる。アクティビティは、日常の全ての動作からカロリーを測定する機能だった。もちろん、歩く、走る、階段を登るといった動作もこれに含まれる。

一方、ワークアウトは「いざ、運動しよう!」と能動的に運動をする際に使用する機能だ。例えば、朝3kmのジョギングをしようとする際には、「ワークアウト」アプリで「ランニング」を計測することになる。

ワークアウトアプリを起動し、「ランニング」や「ウォーキング」などの種目を選ぶ。すると測定が始まるので、その状態で走ったり、歩いたりしていく。これで走った距離や時間、消費カロリーなどが記録される。もちろん、ここで消費したカロリーの量や運動時間などは、アクティビティアプリにも共有されることになる。

watchOS 5では、このワークアウトに関して3つのアップデートが施される。ひとつ目は、新たな測定種目として「ヨガ」と「ハイキング」が追加されること。ふたつ目は、走り出しと終了時の記録忘れを予防する「自動ワークアウト検出」機能が使えるようになること。3つ目は、測定項目がより細かくなることだ。

なお、3つ目のアップデートをまとめると下記のようになる。

  • 1分間あたりのステップ数が表示できるようになる
  • 屋外ランニング時に、目標ペースにより遅いか速いかがアラームで通知される
  • 現在のペース、平均ペースに加えて、直前の走行ペースが表示される

これらは、マラソンの練習などを行ううえで非常に役立つはずだ。記録を狙っていく層についても、しっかりとカバーできるようになるだろう。

 

3)ジョギングしながら英会話の練習とかできるかも

外出時にApple Watch単体で音楽を聴くためには、「AirPods」のようなワイヤレスイヤホンを使う必要がある。ウォッチ本体に音源を同期する方法もあるが、Cellular+ GPSモデルでは、LTEネットワークを使用してApple Musicのストリーミング再生が行える。ここまでが既存の情報だ。

watchOS 5では、さらに「Podcast」アプリのストリーミング再生もサポートする。ポッドキャストのエピソードは自動的に同期され、ほかのデバイスで聴き終えた場合なども、最新のエピソードにリフレッシュされるという。

例えば、朝のジョギングをしながらPodcastで英会話のリスニングを行う。こんな使い方がイメージできる。

 

【次ページ】より手軽なコミュニケーション手段が登場

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