■最注目はディスプレイを折り畳める「Galaxy Fold」
折り畳めるスマホ「Galaxy Fold」(サムスン電子製)は、開くと約7.3インチの大画面を使えて、閉じても約4.6インチのタッチスクリーンが利用でき、コンパクトなスマホとして使えることが特徴。
大画面は3つに分割して、異なるアプリを同時に起動したり、異なるウェブページを開いたりできることが利点。従来のスマホでも画面を2分割するマルチウィンドウは使えますが、大画面のGalaxy Foldでは、そのマルチウィンドウを積極的に活用できそうな印象。動画を見ながらTwitterを更新したり、地図を見ながらWebページを閲覧したりと、使い方が広がりそうです。
超広角(約1600万画素)+広角(約1200万画素)+望遠(約1200万画素)のトリプルカメラを搭載し、さらに開いた状態でセルフィーが撮れるデュアルカメラと、閉じた状態でセルフィーが撮れるシングルカメラの、計6台のカメラを搭載しています。
CPUはSnapdragon 855(最大2.8GHz)で、メモリはRAMが12GBで、ROMが512GB。ハードウェアのスペックはトップクラスで、4380mAhの大容量バッテリーも搭載。パフォーマンスの面での満足度も高そうです。ただし、お値段も高めです。
■Sペンが進化した「Galaxy Note10+」と格安「Galaxy A20」にも注目!
Galaxyブランドのスマホは、さらに2機種がリリースされます。
「Galaxy Note10+」は、大画面をペンで操作できるGalaxy Noteシリーズの最新モデル。ディスプレイのベゼル(縁)をとことん細くして、94%以上の画面占有率を実現したことと、機能を強化した「Sペン」がセールスポイント。
Sペンで手書きした文字をワンタッチでテキストに変換し、それをWord文書に書き出すといったことも簡単にできるようになりました。
「Galaxy A20」は、想定価格が2万円台のミドルレンジモデル。約5.8インチの液晶ディスプレイや、約800万画素のアウトカメラなど、スペックは控えめながら、防水やおサイフケータイにはしっかり対応。「かんたんモード」に切り替えることもできるので、初めてスマホを使う人にも向いているでしょう。
■好評の「Xperia 1」に加えて、21:9画面の「Xperia 5」「Xperia 8」を投入
ソニーモバイルコミュニケーションズ製の「Xperia」は、ハイエンドとミッドレンジが各1モデルずつリリースされます。
「Xperia 5」は、9月にドイツ・ベルリンで開催された「IFA 2019」で発表されて、注目を集めたモデルです。アスペクト比が21:9で4Kの「シネマワイドディスプレイ」を搭載するフラッグシップモデル「Xperia 1」(発売中)に近い機能を備えつつ、サイズをひと回り小さくして、持ちやすさを向上させたモデルです。
Xperia 1の画面サイズは約6.5インチ(3840×1640ドット)で、横幅は約72mmですが、Xperia 5は約6.1インチ(2520×1080ドット)で、横幅は約68mmに抑えられています。
背面に搭載されるトリプルカメラは、Xperia 1と同じく標準(約1220万画素)+広角(約1220万画素)+望遠(約1220万画素)という構成。Xperia 1では撮影できる960fpsのスーパースローモーションがXperia 5では対応していないなど若干の差分はありますが、ほぼ同等の機能を備えていると考えてよさそうです。
ミッドレンジの「Xperia 8」は、21:9で約6インチの液晶ディスプレイを搭載。背面には約1200万画素+約800万画素のデュアルカメラを搭載し、防水・防塵とおサイフケータイにも対応しています。
Xperia 1も販売が継続されるので、予算や用途に応じて、3つのXperiaから選べることになるわけです。
■超ハイエンドの「AQUOS zero2」や高コスパモデル「AQUOS sense3」も登場
シャープ製の「AQUOS」ブランドのスマホは、ハイエンド1モデルとミッドレンジ2モデルが発売されます。
ハイエンドの「AQUOS zero2」は、約6.4インチの有機ELディスプレイを搭載。前モデル「AQUOS zero」(ソフトバンク版とSIMフリー版がある)の2倍となる毎秒120回の描画を実現し、さらに各フレーム間に黒画面を挿入することで、240Hzのリフレッシュレートを実現したことがセールスポイント。残像感が減り、タッチレスポンスの精度も上がるので、とくにゲームを楽しみたい人にはメリットが大きそうです。
CPUはSnapdragon 855で、RAMは8GB、ROMは256GBなので、グラフィックに凝ったゲームや動画編集など、負荷がかかる作業もサクサクこなせるでしょう。AQUOSシリーズ初のディスプレイ内指紋センサーを搭載していることや、約140g(暫定値)という軽さも魅力です。
「AQUOS sense3」は、約5.5インチのIGZOディスプレイを搭載するミッドレンジモデル。標準(約1200万画素)と超広角(約1200万画素)のデュアルカメラを搭載し、防水・防塵、耐衝撃、おサイフケータイに対応するなど、多くの人のニーズに応える仕様を備えています。RAMはミッドレンジとしては大容量の4GBで、4000mAhのバッテリーを内蔵しているので電池の持ちもいい。
「AQUOS sense3 plus サウンド」は、AQUOS sense3よりもひと回り大きい約6.0インチのIGZOディスプレイを搭載。標準(約1200万画素)と超広角(約1310万画素)のデュアルカメラを搭載し、防水・防塵、おサイフケータイに対応するなど、AQUOS sense3に近い機能を備えています。ただし、ステレオスピーカーを搭載し、6GBのRAMを搭載するなど、スペックはワンクラス上です。
■シニア向け「BASIO4」は、わかりやすさが進化
シニア向けスマホ「BASIO」の新モデルも発表されました。京セラ製の「BASIO4」は、BASIOシリーズ最大の約5.6インチの有機ELディスプレイを装備。ワンタッチで「au PAY」を起動できるボタンや「radiko+FM」アプリも搭載しています。
さらに、スマホの使い方を学べる「使い方練習」アプリや、スマホのトラブルを自分で診断・修復ができる「スマートフォンの健康診断」アプリもプリインストールされています。ご両親がスマホへの乗り換えに興味を持っていたら、教えてあげましょう。
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(取材・文/村元正剛)
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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