春の雪解けをダイヤルに。エバーブリリアントスチール採用のGS最新作とは

スイス製時計が高級腕時計の代名詞とされていた1960年当時、“世界に挑戦できる高級時計”を目指して誕生したグランドセイコー。高級腕時計として世界の老舗メゾンに肩を並べるには、優れた精度や品質とならび、それにふさわしい上質なデザインがなくてはならない。そこで確立されたのが、1967年の「44GS」誕生より現行コレクションまで連綿と継承される“セイコースタイル”と呼ばれるデザインコードです。

「44GS 現代デザイン」シリーズとは、この伝統の“セイコースタイル”の本質を変えることなく、今を生きるユーザーのライフスタイルに合わせて再定義し直したコレクションなのですが、今回発表された「SLGH013」では、世界最高レベルの耐食性を備えるとされるステンレススチール素材“エバーブリリアントスチール”を、レギュラーモデルとして初めてケースとブレスレットに使用しています。

この“エバーブリリアントスチール”とは従来、海洋構造物や食品・化学系プラントなど、海水に常に接する環境、あるいは工業的に塩化物イオンと接する環境にさらされる設備で用いられる素材で、装身具に求められる要求品質を満たすことは困難であると考えられてきました。

しかし、グランドセイコーは製造工程をイチから見直すことによって、この“エバーブリリアントスチール”のケースおよびブレスレットへの実用化に成功。一般的な高級時計に使われるステンレススティールの1.7倍以上という優れた耐食性により、白く美しい輝きを長く楽しむことができるようになりました。

心臓部として抱く“キャリバー9SA5”は、2020年に誕生した次代を担う革新的なメカニカルハイビートムーブメント。伝達効率に優れた脱進機やツインバレルを採用することにより、毎時36,000振動のハイビートながら最大巻上時には約80時間というパワーリザーブを達成。さらに独自の水平輪列構造により薄型化までも実現しています。

ダイヤルにきめ細かく施された型打ち模様は、グランドセイコーの機械式モデルの故郷である「グランドセイコー雫石」から眺める、雄々しい岩手山の春の雪解けをイメージしたもの。かすかにブルーの色味を帯びた微細な陰影が、“エバーブリリアントスチール”の輝く白さによく映えます。

ムーブメントにも外装にも、妥協を許すことなくどこまでも追究。そんなグランドセイコーらしさが文字通り随所に輝く、意欲的な新レギュラーモデルの誕生です。発売は10月7日です。

>> グランドセイコー「Heritage Collection 44GS 現代デザイン SLGH013」

<文/&GP>

 

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