歴史的レースから着想を得たクロノグラフ「グラン・プレミオ・デ・クーバ “1957”」

1882年、ハバナの繁華街・キンタ通りにオープンした時計宝飾店を起源に持つラモン・イ・クエルボ。砂糖需要の拡大による好景気に湧いた1940年代には、スイスの名門パテック・フィリップやロレックスにショップウオッチをオーダー。当時の顧客名簿には、あのウィンストン・チャーチルやアインシュタイン、ヘミングウェイやクラーク・ゲーブルなど数多くの著名人の名を連ねていたとも伝えられます。

1950年代後半の政情不安により営業停止を余儀なくされて以降は長い眠りにつきますが、1997年に前CEOマルツィオ・ヴィラにより発見され、2002年には時計ブランドとして本格復活。現在はスイスのルガーノを拠点とするスイスブランドとして、往年のコレクションに最新技術を融合させた、個性的かつエレガントなタイムピースを次々と登場させています。

今回登場した限定クロノグラフは、ブランドが政情不安に揺れていた1957年、ハバナの北に位置するマレコンの大通りと遊歩道を通って行われた歴史的なレース“グラン・プレミオ・デ・クーバ”に敬意を表した特別限定モデル。

メインカラーの朱赤は鮮やかなレーシングカーが唸りを上げながらサーキットを疾走する姿を、テレメータースケールや30分積算計、12時間積算計に配されたパール感のあるクリーム色は、勝利の栄光を想起させるもの。ふくよかなリーフ型の針にはクリーム色の蓄光塗料をあしらうことで、暗所での視認性を確保するとともに、古き良き時代を思わせる郷愁を漂わせます。

ケースサイズは42mmで、その懐には48時間のパワーリザーブを備えたスイス製自動巻きムーブメント“キャリバーCyS 8099”を納めます。ケース右側に配置されたプッシャーには、操作性が高くスポーティなピストン式を採用。個性的な形状のラグは装着感に配慮してデザインされています。また、マットな質感のパンチングレザーストラップは、往年のレーシンググローブをイメージ。

限定数量本数の163という数字は、レースの走行距離(162マイル)にちなんだもの。ケースバックに特別モデルの証としてデザインされた“Gran Premio 1957 de Cuba”の徽章にも、この数字があしらわれます。

スポーツクロノグラフ全盛の今、人気の定番モデルはどうしても他人とかぶりがち。周りとちょっと差をつけたいなら、こんな物語性のあるモデルを選ぶのもよさそうです。

>> クエルボ・イ・ソブリノス

<文/&GP>

 

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