短くなった鉛筆は凹凸に削れる“鉛筆削り”を使って再利用!【文具のツボ】

■短くなった鉛筆同士をつなげる

「TSUNAGO」を販売するのは、鉛筆削り専門メーカーの中島重久堂。短くなった2本の鉛筆を、一方の鉛筆の後端を凹型に、もう一方の鉛筆の先端を凸型に削ることで、1本につなげられます。

▲2本の鉛筆を凹凸に削り、一本につなげる

鉛筆を凹型に削るときは本体内のキリを、凸型に削るには鉛筆削りを利用します。

▲左側にあるのが鉛筆を凹型に削るためのキリ。右側にあるのが凸型に削るための鉛筆削り

「2本の鉛筆を削って1本にまとめるなんて地道な…」と思うことなかれ。元々この鉛筆削りは、中島重久堂の「もったない・ものを最後まで大事に使う」という想いから生まれた製品です。大量生産・大量消費が当たり前の昨今だからこそ、短くなった鉛筆を最後まで使ってみませんか?

…と言っても、使いこなすにはある程度のコツが必要。私も何回かチャレンジして、やっと鉛筆を“つなぐ”ことができました。まずは工作感覚で鉛筆を削ってみて、徐々にコツを体得していきましょう。

 

■鉛筆を削っていこう

まずは、短くなった鉛筆を2本用意します。くっつける鉛筆は、六角鉛筆なら六角鉛筆同士、丸鉛筆なら丸鉛筆同士、と形を揃えましょう。

1本目の鉛筆は後端を凹型に削ります。鉛筆削りのフタを回し、「1」と書かれた穴を開きましょう。

▲フタを回し、「1」の穴を開く

▲鉛筆の後端を入れて削る

このとき、付属のホルダーを使うと鉛筆が回しやすくなります。「TSUNAGO」を使うなかで一番大変なのが、鉛筆を凹型に削るこの作業。ホルダーを使った方が指が疲れにくいですよ。

▲ホルダーを使うと鉛筆が回しやすい

削り終わると、鉛筆に穴が空いていることがわかります。

次に、もう1本の鉛筆を凸型に削ります。再度鉛筆削りのフタを回し「2」の穴を開いたら、今度は鉛筆の先端を差し込みます。

▲「2」の穴に鉛筆の先端を差し込み、回す

鉛筆を取り出し、削った部分と鉛筆本体が直角になっているか確認してださい。

最後に、鉛筆の凸部分を整えていきます。鉛筆削りのフタを回し、「3」の穴を開いたら鉛筆の先端を差し込んで削ります。

これで鉛筆の準備ができました。問題は鉛筆同士がしっかり結合できるかなのですが…

なんと、最初のトライでは鉛筆と鉛筆の間に隙間ができ、うまく結合できませんでした。どうやら鉛筆の凸部分が太過ぎたもよう。もう一度鉛筆削りの「2」と「3」の穴で凸部分を削ると、無事2本の鉛筆をつなげられました。

鉛筆がつながることを確認したら、接合部分に木工用接着剤を塗り、しっかり貼り付けてください。

 

■鉛筆に愛着がわくこと間違いナシ!

こうしてできあがった一本の鉛筆。鉛筆を削る作業は決して楽ではありませんでしたが、その分2本の鉛筆がつながったときの感動はひとしおでした。

この鉛筆削りが開発された経緯に、“もったいない”精神にあるのは前述の通りですが、私の場合「こんなにがんばってつなげた鉛筆に愛着がわかないはずがない!」という気持ちの方が大きかったです。「TSUNAGO」は最後まで鉛筆に愛着を持って使い切りたい人向けの鉛筆削りと言えます。

*  *  *

「TSUNAGO」の販売価格は、鉛筆を回すときに使うホルダーとセットで1944円。短くなった鉛筆を再利用するためだけではなく、鉛筆に愛着を持つための道具として使ってみませんか。

>> 中島重久堂「TSUNAGO」

 


[関連記事]
削れば雪の結晶が舞い散る!“削りかす”まで美しい色鉛筆があるんです

握りやすい!1本ですべてをこなす“完璧な鉛筆”に太軸版がラインナップ

鉛筆みたいにガシガシ書ける!「大人の鉛筆」で書く楽しさを知ろう【文具のツボ】


(取材・文/神戸紅実子

kambe_profile

かんべくみこ/エディター、ライター

編集プロダクション「ゴーズ」に所属。”平成生まれ昭和育ち”ながら、スマホやアプリに関する記事を若者文化に乗り遅れまいと執筆中。東横線ユーザーだが、ときどき中央線沿線にも出没する。

トップページヘ

この記事のタイトルとURLをコピーする