[Gear Maniax #138] 漂う昭和感…。チープさがなんだか魅力的な珍ハンディ蛍光灯

「NVF-4」はUVの蛍光灯です。ブラックライトですね。現在フラッシュライト部門のブラックライトは全てLEDなので、そういう意味ではレアですね。使用電池は単三電池×4本。お手軽でよろしいかと思います。

電池の着脱は、OPENと書かれたスイッチカバーをスライドさせて行います。固定はプラスチックのテンションのみ。スイッチの着脱からしてすでにチープ感満載ですが、個人的にはこーゆーの好きです(笑)。

スイッチも昔懐かしのスライド式。ですが点灯してしまえば「ちゃんとした」ブラックライトです。モノが紫外線蛍光灯ですから簡単な構造で点灯できるし、点灯さえしてしまえば機能するわけです。

波長は…、計測機器がないので推測になりますが、350nmではないかと思います。これは蛍光灯タイプのブラックライトは350nmのものが多いこと、またお札が蛍光反応するのですが、波長が400nmに近い場合は反応しないため。

見辛いですが…、ラベルシール類の蛍光反応はバッチリですね。ブラックライトとしては十分な反応を得られると思います。アクリルなどの透明樹脂もちゃんと光りますよ。

このライトは単体でも十分面白いのですが、蛍光灯というスタイルを活用して、ほかのものも組み込める点も面白い。

例えばこれは、殺菌灯。253.7nmの非常に短い波長の紫外線を浴びせ、殺菌することができます。

「わはは! 簡易レイコ○プ!」とか言って遊べるわけです(笑)。調べてみると、レイコ◯プもアカリセンターで取り扱っている殺菌灯と同じものを使っている機種がありますね。少なくとも殺菌機能だけなら同じ能力ということになります。

ただ、この殺菌線とも呼ばれる紫外線は大変目に有害で、また皮膚への照射もするなと言われるレベル。お医者さんのところの下駄箱で、青白く光る下駄箱を見たことはないでしょうか。あるいは、空気ダクト内の空気殺菌にも使用されます。そういう場所で使われているガチな殺菌用の紫外線蛍光灯です。お取り扱いには十分ご注意ください。

また同じく、普通の蛍光灯も使用できます。各社色々なものが出ています。それらを装着しておけば、「普通の照明」としても使用可能。蛍光灯なので当然といえば当然ですが、こうして簡単に組み替えて遊べるのは旧世代照明の良さですよね。LEDではなかなかこうは行きません。こういうところはまだまだ蛍光灯強い。

発光効率自体も著しく悪いわけではないですし。特に今回のような直流タイプの場合はちらつきもなく、発光面がディフューザー並みに広いので、目にも優しいかと思います。さらにこだわりの方には、三波長蛍光灯という、高演色6000K程度の蛍光灯もありますよ。

さらにさらに! これからは夏ということで、捕虫用蛍光灯を使用すれば捕虫ランプにも早変わり! 昆虫が最も惹かれる352nmの紫外線は、アカリセンター取り扱い商品ではLEDで出すことができません。またどうしても回路ユニットごとの交換になるので、高価になってしまいます。蛍光管ならではの交換能力で、何にでも使えるのは魅力。

一応ですが、砲弾LEDを搭載しており、前方照明としても使用可能。仕入れた担当者も「こんなのいらないのに」と文句を言っていましたが、ハンディのブラックライトを使用するシーンでは、白色LEDもあれば重宝するのではないかなと。目視で10ルーメン前後かと思います。ライトマニアから見たら、雑な配光ですし本当におまけ程度の要素です。

ちなみにこの部分、なんの機能かわかりませんでしたが

多分こうやって使えということのようです。

うん。ありがとう。

高価なアイテムではありませんが、ちょいと遊ぶには面白いですし、蛍光灯の特性を把握するにも良いでしょう。色々と楽しいミニUV投射器、CHAUVET「NVF-4」。ぜひ覚えていてやってください。(アカリセンター価格:2096円)

 

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(文・写真/アカリセンター

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