世界の機内食案内[34]エールフランス 成田~パリ

というのも、私の座席は前寄りの中央4人掛けシートの通路側で、中央の2席は空席だったんです。反対側の端客は外国人の小柄なおばさまでしたので、4人席を2人でゆったりと使わせてもらいました。

後方の席もだいぶ空席がありましたので、エコノミーの客を有償アップグレードさせたかったのかもしれませんね。

出発時刻が11:55に変更になった当機は12:15に動き始めましたが、滑走路の手前でしばらく停まっていました。

12:39にようやく離陸。当初の予定から1時間半以上の遅れです。私はパリで乗り継いで別の目的地に行くのですが、パリでの乗り継ぎが3時間あるので、ひとまず大丈夫そう。

離陸後はけっこう揺れましたが、おさまったところでメニューとウエットタオルが配られました。

いよいよドリンクサービス! まずはシャンパーニュ! と期待したのですが…

 

[1回めの食事]

この便では、食事の前にアペリティフのドリンクとスナックが配られるはずなのですが、それがなく、いきなり食事が配られました。

もう13:40で、オンタイムのスケジュールから約2時間遅れていますので、仕方ないといえば仕方ないんですが、ゆったりアペリティフにシャンパーニュを楽しみたかったので残念。エールフランスはエコノミークラスでもシャンパーニュがサーブされますからね。

それではと、フランス人CAのお兄さんに「シャンパーニュと赤ワインの両方くださいね」とお願いしたのですが、ワゴンのシャンパーニュボトルは空。「あとで持ってきます」とCAさん。

料理のメインは牛肉をお願いしました。

〇パスタとツナのサラダ(ツナ、ショートパスタ、ズッキーニ、パプリカ、レタス)
〇メイン(牛肉のデミグラスソース煮と小粒玉ねぎ、ジャガイモのソテー/サヤインゲン/人参)
〇ミニフランスパン、バター(有塩)、チーズ(ミニブリー)
〇デザート(パリ・ブレスト)
〇ミネラルウオーター

このツナとショートパスタのサラダはマヨネーズで和えているので、クリーミーで、とても美味しかったです。こうなると、メインへの期待が高まります。

が、メインのデミグラスソースの味はとてもよかったものの、牛肉が硬い! 薄切り肉なのですが、かなりの歯ごたえで、噛み切るのに苦労しました。

ちなみに、もうひとつのメインは魚で、「メバルの唐揚げのショウガ煮、卵と米飯、ゴボウ、サトイモ、人参」という和食メニューでした。

しかし、シャンパーニュがなかなか来ません。

仕方ないので、先にメインに取り掛かり、赤ワインを合わせました。

赤ワインは、エールフランス定番の「LA BAUME」というラングドック地方の銘柄。この赤ワインはメルロ種とグルナッシュ種のブレンドで、ヴィンテージは2018年でした。

飲みやすい赤ワインなので、いつもならスイスイいけるのですが、この日はだんだんとエグミが気になりはじめました。頼んだシャンパーニュがまだ届かない、というストレスが味覚に影響したに違いありません(笑)。

この日はパンもダメでした。解凍がうまくいっておらず、冷たくてカチコチ。凍ったパンはいただけません。

メインを食べ終わる頃に、ようやくシャンパーニュが到着しました。

このタイミングなら、デザートのパリ・ブレストに合わせましょう。

シュークリームのバリエーションであるパリ・ブレストなんてオシャレなスイーツが出てくるのは、さすがエールフランス。ほのかにバニラのニュアンスのあるシャンパーニュとパリ・ブレストの組み合わせは、合わないわけがありません。

今回はブリーチーズがあるので、シャンパーニュとブリーチーズのペアリングも試してみました。この組み合わせもオススメです。ブリーチーズと赤ワインも組み合わせましたが、ブリーがあっさりめでしたので、少しバターを付け足してコクを出しました。

食後は、いつも頼む「ポワール」(梨)のリキュール(画像右)をいただきました。左のカップは紅茶です。紅茶をチェイサーにポワールをちびちび。

リキュールは50mlほどの小さなボトル入りですが、CAさんが開けてカップに入れてくれます。以前は透明プラカップでしたが、エールフランスはプラカップを廃止して紙カップになったので、右のカップは紅茶の飲み残しのように見えますね(笑)。

2時間遅れの食事の後は、ときどきドリンクサービス(水やジュース)が回ってくる程度で、以前あったアイスのサービスはありませんでした。

その代わり、ビスケットやチョコレートなどのお菓子類のワゴンがあるので、欲しい人は自分で取りに行きます。後になるとなくなるので、欲しい人は早めにどうぞ。

また、ドリンクのワゴンの横にインスタントスープがあったので、CAさんに頼んでお湯を注いでもらいました。

 

[2回めの食事]

1回目の食事が終わってからは、機内は照明が落とされた状態でしたが、日本時間の23:00、到着予定の約1時間半前に照明が点き、2回目の食事サービスが始まりました。

選択肢はなく、ひとつのメニューのみで、特製の紙バッグに入っていました。

〇粒小麦とゴボウのサラダ
〇ブリオッシュ風パン
〇鶏肉のピタサンド
〇ヨーグルト
〇フィナンシェ

ブリオッシュ風パンを少しだけかじりましたが、案の定パサついたので、ピタサンドに集中します。

甘辛い鶏肉とチーズを挟んだピタサンドは、中の具も外のパンも温かく、味もいいものでした。食べやすいし、これはオススメ!

ドリンクは白ワインをチョイス。フランスの大手メーカーCASTELのシャルドネです。

エールフランスのワインサービスは、187mlのミニサイズながらも、ちゃんとひとりに1本ずつボトルで渡してくれるのがうれしい。

周りを見ると、特に男性は何本ももらっている人がいます。ミニサイズですから、あっという間に飲み切っちゃいますよね。そのリクエストに応じてくれるのも、さすがエールフランス。

焼き菓子のフィナンシェを食後のコーヒーとともに堪能し、パリ到着に備えます。下降前には、耳鳴り防止のための小さなキャンディが配られました。これはもらっておくといいですよ。

パリ到着は、モニターに出ていた予定通り現地時刻の16:38でした。

当初のスケジュールでは15:40パリ着で、出発が1時間半以上遅れてましたから、予想以上の挽回でしょうか。

私の乗り継ぎ時間は、本来の3時間から2時間となり、また、この便が遅れたことでセキュリティチェックが激混みとなったため、乗り継ぎの前にトイレに寄れるくらいの余裕しかありませんでした。

元々、乗り継ぎに余裕のなかった人は、降機後に係員に呼ばれていました。この先、つながるフライトがあるといいですが…。

※機内食メニューは2020年1月のエコノミークラスものです

 

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(取材・文/綿引まゆみ

わたびきまゆみ/ワインジャーナリスト

わたびきまゆみ/ワインジャーナリスト

ワイン専門誌や料理系雑誌、webサイトなどで記事やコラムを執筆。ワインセミナー、トークショー、海外のワインコンクール審査員など、幅広い活動を行なっている。チーズプロフェッショナル、ビアソムリエ、コーヒー&ティーアドバイザーの資格も所有。スイーツ好き。

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