“ツール感”に溢れる!3列シートと使い勝手の良さを継承した3代目トヨタ「シエンタ」

■合理主義設計で使い勝手に優れる

▲「広く見せるが大きく見せない」がデザインのテーマ(写真/トヨタ自動車)

私がシエンタを好きな理由は、なんといっても徹底的な合理主義設計にあります。全長は4260mmに抑えられているのに、ホイールベースは2750mmもあります。カローラクロス、C-HR(ともに2640mm)、RAV4(2690mm)よりも長いのです。

▲7人乗り仕様の3列めシートには175cmの大人も乗っていられる

おかげで、3列シートに身長175cmの私が乗っても、予想以上に楽チンです。東京と箱根の往復はちょっとツラそうですが、けっこう乗っていられそうです。3列めシートをたためば荷室の奥行き(2列目シートまで)は990mmもあり、さらに2列めシートをたためば、27インチの自転車まで積み込めます。

▲2列めシートはヘッドルームもレッグルームも余裕がある。後席スライドドアの開口部は従来型より大きくなった

「広く見せるが大きく見せない、と私たちは考えていました」。デザインを担当したトヨタ自動車東日本の東浦潤一さんは、試乗会会場において、パッケージングこそ命、とシエンタの核について説明してくれました。

▲ボディは面の表情にこだわったという

「ボディは(エッジとかラインを極力排除して)断面で表現しようというのがテーマでした。カーブによって、景色の映り込みを美しく見せたかったからです。ただし、やさしいだけの感じにならないよう、各所に“ツール感”を盛り込みました」

▲車内の小物入れは色が変えてある

▲車内はモノ入れが多く、スマートフォン用ポケットまでそなわる

ツール感とは、たとえばボディ下部のクラディングとよばれる黒い合成樹脂製のモールのこと。同時にインテリアも、モノ入れなどを増やしつつ、そこに色をつけることで「やはりツール感を演出しました」と東浦さん。

▲1300mmもある室内髙をもち、27インチの自転車だって積めるという

乗って感心するのは、大人数が乗れる、あるいは荷物がたくさん積める、という機能に終始していないことです。ちゃんと走る。車重は1.3トン程度に抑えられているせいもあって、意外なほど軽快感があります。

▲個性あふれるフロントマスクが欧州的な雰囲気

高速道路での合流や車線変更時などの加速性は、ガソリンエンジン車でもハイブリッド車でも、同様にドライバーの思ったとおり、すいっと気持ちよく速度がでます。

遠乗りが多いならガソリンエンジン、市街地中心ならハイブリッド。そんなふうに選んでもいいかもしれません。

▲実用的なボディをうまくエモーショナルに表現

私が気に入ったのは、ガソリンエンジン車。88kWの最高出力と145Nmの最大トルクは十分。このエンジン、最大トルクは4500rpmからという性格だけあって、アクセルペダルを踏み込んでいくとき速度が上がっていくのが、なかなか痛快です。

普通はキーンッて耳につくCVT(無段変速機)の音も抑えられているし、静粛性はけっこう高いし、さらに乗り心地は快適だしで、乗員にやさしいクルマでもあります。

▲ざっくりした触感のファブリックシートが今っぽい

▲10.5インチのディスプレイオーディオは多機能(オプション)

▲こちらハイブリッド仕様のコントローラー

【Specifications】
☆トヨタ・シエンタ(ガソリンエンジン車)
全長×全幅×全高 4260x1695x1695mm
ホイールベース 2750mm
エンジン 1490cc直列3気筒 前輪駆動
最高出力 120kW@6600rpm
最大トルク 145Nm@4800〜5200rpm
燃費 18.4km/リッター(WLTC)
価格 195万円〜

<文/小川フミオ>

オガワ・フミオ|自動車雑誌、グルメ誌、ライフスタイル誌の編集長を歴任。現在フリーランスのジャーナリストとして、自動車を中心にさまざまな分野の事柄について、幅広いメディアで執筆中

 

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