■使っているだけで目立つHeadphone(1)
Headphone(1)はNothing初のオーバーイヤー型のヘッドホン。最大の特徴は、やはりデザイン。特徴的なシースルーデザインを採用し、 “唯一無二” 感を出しています。
▲アルミの土台にアクリルのケースを載せたような斬新なデザイン
装着感は一般的なヘッドフォンと遜色なく、見た目よりも軽く感じられ、されど頭にしっかりフィットしました。
▲装着感は良かったが、かなり目立つ。装着して外を歩くと、周囲の視線が気になった。目立ちたい人には向いているとも言える
左右はシースルー部にある赤(右)と白(左)の印で認識できる仕組み。操作に用いるボタンは右に搭載。いずれも物理ボタンで、形状を変えて、直感的に操作できるようになっています。ざっくり紹介すると、側面上にあるのが「ローラー」。押して一時停止・再生ができ、なぞって回すと音量を調整できます。長押しでノイズキャンセリグモードと外音取り込みモードの切り替えも行えます。その下の「パドル」は、カチッと左右にスライドさせられ、次の曲に進めたり、曲の頭に戻したりできます。長くスライドさせると早戻し、早送りができます。シースルー部のデザインも相まって、世代によっては、カセットプレーヤーのように感じるかもしれません。
▲右側の上にあるのがローラー、その下がパドル。それぞれ手触りが異なるので、迷わず操作できる
そして、シースルー部の右上にあるのが「ボタン」。ユーザーがカスタマイズできるボタンで、音声AIや「Channel Hop」という新機能を起動できます。
▲右側のシースルー部の右上にあるのがボタン。これも迷わず確実に操作できる
▲右側下にスライド式の電源ボタン、充電のためのUSB-C接続口、3.5mmのイヤホンジャックを備えている
▲Bluetoothのペアリング用のボタンは内側(この写真では右下)に搭載
音声AIは、Phone(3)と接続した場合はデフォルトで「Gemini」を起動でき、「ChatGPT」アプリをインストールすると、それを起動するように設定を変更することもできました。ちなみに、iPhoneに接続すると、「Siri」が起動しました。
▲Nothingのスマホと接続した場合、音声AIの初期設定は「Gemini」だが、「ChatGPT」に変更可能
「Channel Hop」はお気に入りのプレイリストや楽曲を登録しておいて、素早く再生できる機能。Nothingのスマホに接続した場合にだけ利用でき、複数の音楽配信サービスに対応し、異なるサービスのプレイリストを連続して再生することも可能。筆者は普段「YouTube Music」を聴いていて、同サービスも「Channel Hop」に対応すると聞いていたのですが、まだ対応していませんでした。ちなみに、筆者が試した範囲では「Apple Music」「Spotify」が対応していました。
▲Nothing端末と接続する場合にだけ利用できる「Channel Hop」。再生中のプレイリストや楽曲から登録できる。まだ「YouTube Music」に対応おらず残念
■老舗の音響メーカー・KEFとコラボして高音質を実現
多くの人が気になるだろう音質ですが、イギリスの音響メーカー・KEFと共同で設計されています。KEFは原音に忠実なサウンドに定評がありますが、音質はまさにそんな印象を受けました。筆者はカナル型のワイヤレスイヤホンを使っていますが、久しぶりにオーバーイヤー型を使って、包まれるような感覚に感動しました。イコライザーで音質をカスタマイズでき、空間オーディオをオンにして臨場感を高めることもできます。
▲音が360度から聞こえるような「空間オーディオ」にも対応。自分好みの音質にカスタマイズすることもできる
Headphone(1)の価格は3万9800円。音質を重視すれば、さらに繊細な音を表現できるヘッドフォンはあるでしょうが、この価格なら納得できる人が多いのではないかと思います。
アクティブノイズキャンセリングをオンにしても最大35時間再生でき、約5分間の充電で最大5時間再生可能。3.5mmジャックを搭載し、同梱のケーブルを用いて、オーディオ機器に有線でつなぐこともできます。
▲持ち運びに便利なケースも付属。3.5mmジャックのケーブルも同梱されている
▲ケースを閉じた状態
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デザインばかりが注目されがちなNothingですが、実際に使ってみると、マニュアルを読まずに使いこなせるユーザーインターフェイスにも好感を持ちました。
Phone(3)とHeadphone(1)は、どちらもホワイト、ブラックの2色展開。2台併せて使って、Nothingの世界観を楽しむのもアリでしょう。
▲Phone(3)、Headphone(1)ともにカラバリは2色
>> Nothing
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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