今見ると魅力的!? 個性派だらけの日本車ピックアップトラック8選

1. トヨタ ランドクルーザー70ピックアップ

デビュー30周年を記念して、2014年8月に期間限定で復刻販売されたヘビーデューティ系のランドクルーザー70シリーズ。これは2004年に日本での販売が終了した後もオーストラリアなどで販売が続いていたから実現できた企画でした。

復刻版ランクル70は、バンに加えて日本初登場となるピックアップトラックも導入。大型のダブルキャブボディでデッキスペースは最大600kgの貨物を積載できます。

堅牢なラダーフレーム構造にパートタイム4WD、そして5MTのみという仕様はまさにヘビーデューティ。ランクル70の復刻は大歓迎され、このクルマじゃないとダメだという人が飛びつきました。現在では中古車がプレミア相場で取引されています。中でもピックアップは流通台数が10台程度しかないため、価格帯は400万〜540万円となっています。

 

2. トヨタ bBオープンデッキ

ランクル70ピックアップとは正反対のスーパーライトなピックアップが、2001年に登場したbBオープンデッキ。スクエアボディが特徴だった初代bBをベースに、リア部分を切り取ってピックアップトラック風にしたレジャービークルです。

単にデッキをつけただけでなく、助手席側を観音開きのドア構造にしたり、室内とデッキ部分を繋いで長い荷物を積めるようにするなど随所に遊び心が盛り込まれました。

中古車は15台ほど流通していて、価格帯は60万〜130万円となっています。

 

3. 日産 サニートラック

1994年まで新車が販売されたサニートラックは、“サニトラ” の愛称で長く日本で親しまれたモデルです。

ビジネス需要はもちろん、サーファーに愛され、チューニングを楽しむ人からも支持されるなど、さまざまなカルチャーに溶け込んだ稀有な存在です。

流通している中古車は約30台。その多くは1989年に行われたビッグマイナーチェンジ以降のモデルになりますが、それより以前のクラシカルなモデルも見つけることができます。専門店も存在し、アフターパーツも今なお販売されているので、購入後も楽しめるはず!

 

4. 日産 ダットサントラック

“ダットラ”の愛称で知られるダットサントラックは1935年に発売された初代(10T型)から通算10世代製造された日産の長寿ブランドで、トヨタハイラックスのライバルモデルとして多くのファンを獲得。1985年にデビューした9代目(写真)をベースにしたSUVのテラノも大ヒットしました。

2人乗りでデッキスペースを拡大したシングルキャブとリアシートも設置したダブルキャブがあり、エンジンバリエーションも豊富に用意。

流通している中古車は9代目が20台ほどで価格帯が70万〜240万円、10代目が40台ほどで価格帯が120万〜230万円となっています。

 

5. スズキ マイティボーイ

“マー坊” の愛称で親しまれたマイティボーイは、1983年2月にデビューした軽ピックアップモデルです。ベースは1982年6月デビューの2代目セルボ。

この時代のセルボはFFですがボンネットが長く、リアハッチも大きく傾斜したスポーティクーペでした。Bピラーの後ろをカットしたマイティボーイもそのイメージを踏襲した、クーペルックなピックアップに。前期型はヘッドライトが丸型で後期型は角型に。

流通している中古車は12台で、価格帯は50万〜110万円。多くは角目の後期型になります。そのほとんどはこれまでのオーナーがカスタムを施したものに。オールペンされたボディカラーも含め、好みに合うものを探してみてください。

 

6. 三菱 ストラーダ

レジャーブーム、RVブームが沸き起こる中、海外専売モデルだったピックアップトラックを1991年5月から日本にも導入。それが三菱のストラーダです。ボディは全長4990×全幅1740×全高1770 mmと1ナンバーサイズになりますが、今見るとかなりコンパクト。それでもデッキスペースは当時国内最大クラスを誇りました。

搭載エンジンは2.5Lディーゼルターボのみの設定。トランスミッションは5MTで、パートタイム4WDになります。

流通している中古車は初代が2台で価格帯は120万〜150万円。1997年6月に導入された2代目は中古車が流通していませんでした。この年式のディーゼルは規制の対象で、規制があるエリアで登録するためには対策を施した上で排ガス検査にパスする必要があります。

 

7. 三菱 トライトン

2006年9月に導入されたトライトンは、タイで生産され日本に輸入されたピックアップトラックです。デビュー時のキャッチフレーズは“アーバンスポーツピックアップ”。曲線を多用したエクステリアはピックアップトラックのイメージを大きく変えるスポーティな雰囲気で、デビューした時に話題になったのを覚えている人もいるでしょう。

搭載されるのは3.5L V6ガソリンエンジンで、トランスミッションは4AT。駆動方式はパートタイム4WDになります。

中古車の流通台数は14台で、価格帯は140万〜260万円。相場は上昇傾向にあるので、興味がある人は早めに決断したほうがいいでしょう。

 

8. マツダ プロシード

1961年に登場した小型トラックのB1500がルーツになるプロシード。1970年代には北米でロータリーエンジン(13B)を搭載したモデルを発売するなど、独自の路線を貫いてきたモデルです。

今、日本の中古車市場で見つけることができるのは通算4代目のモデル。もともとは輸出専用モデルだったものを1990年1月に日本市場に投入されました。基本的には2人乗りで、前席の後ろに小さなシートを備えたキングキャブ(エクステンドキャブ)タイプのみという硬派な設定。その分、デッキはかなり広くなっています。

流通している中古車は4代目のみで台数は10台強。価格帯は70万〜250万円となっていました。デッキ部にキャノピーやキャンパーシェルを載せたもの、ローダウンしてアメリカンな雰囲気にカスタムしたものなども見つかりますよ。

(※編集部注:いろいろ手を尽くしたのですが、発売当時の写真は見つけられませんでした…)

 

■ピックアップトラックの中古車を選ぶときの注意点

新車が販売されているハイラックスを除くと、比較的新しいものは2014年に限定販売されたランドクルーザー70ピックアップ。そして2011年まで販売されたトライトン。それ以外のモデルはかなり古いものになります。

購入時は走行距離や年式だけでなく、車両状態をしっかり確認する必要があります。また、万が一トラブルがあった際にショップで修理が可能か、パーツは手に入るかなども確認してください。

流通台数が少ないため遠方のお店で購入せざるを得ない可能性も高くなるはず。その場合も極力実車をチェックしてください。できない場合は納得できるまで写真や動画などで車両状態をチェックできるか確認を。そして自宅のそばに整備などをお願いできる場所があるかも調べておきましょう。

 

<文/高橋 満(ブリッジマン)

高橋 満|求人誌、中古車雑誌の編集部を経て、1999年からフリーの編集者/ライターとして活動。自動車、音楽、アウトドアなどジャンルを問わず執筆。人物インタビューも得意としている。コンテンツ制作会社「ブリッジマン」の代表として、さまざまな企業のPRも担当。

 

 

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