5代目デビュー間近!歴代シビックタイプRとはどんなマシンだったのか

■3代目(FD2) ~ベース車の変更でタイプRもスポーツセダンに

これまでのシビックでは、ハッチバックとは別にセダンのシビックフェリオが発売されていましたが、2005年9月のフルモデルチェンジでハッチバックが消滅。3ナンバーサイズのセダンのみになりました。これにより2007年3月にデビューしたタイプRもセダンに。タイプRのセダンは2001年6月まで発売されたインテグラタイプRセダン以来となります。

FFタイプR史上最速を目指して開発されたFD2は、エンジンは先代と同じK20Aですが、吸排気効率と圧縮比を見直して最高出力が225psまで高められています。エンジンのヘッドポートはNSXと同じ方法で表面を滑らかにして抵抗を減らしたとのこと。パワーを受け止める足回りには専用サスと専用タイヤ(ポテンザRE070)を採用し、さらにトルク感応型LSDにより中高速コーナーでの旋回性能が大幅に高まりました。トランスミッションは6MT。そのセッティングはサーキットを見据えたものになっていました。2008年にはこのタイプRを使ったワンメイクレースも開催されています。

さらにこのモデルでは、ホンダのレース用エンジンなどを製造するM-TECが手掛けたコンプリートモデル、無限RRが300台限定で発売されています。ベース車の新車時価格が283.5万円だったのに対し、無限RRは477.8万円。ちなみに無限RRの中古車は現在でも新車とほぼ変わらない価格で取引されています。

ベースモデルの中古車は100台ほど流通しており、無限RRを除いた価格帯は140万~350万円ほど。4ドアということで、家族のいる人がファミリーカーを兼ねた走りの一台として選ぶのもありかもしれません。価格と年式のバランス的にも、もっとも手を出しやすいタイプRと言えるでしょう。

 

■シビックタイプRユーロ ~欧州仕様のハッチバックを逆輸入

ヨーロッパでは、2005年から顔つきのまったく異なる5ドアと3ドアのシビックが発売されていました。そしてこのモデルにタイプRが設定されていたのです。2009年11月、ホンダは2010台限定で「タイプRユーロ」として発売しました。位置付けは「大人が楽しむプレミアムスポーツモデル」。最高出力は201ps、足回りはタイプRユーロ専用セッティングになっています。

当初は2009年のみの限定販売の予定でしたが、2012年まで発売されました。中古車流通量はやや少なめで、55台。価格帯は120万~270万円と、セダンのFD2よりやや安めになっています。

 

【次ページ】4代目(FK2) ~心昂ぶるブッチギリの走り

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