飛行機モデルの見せ場!エース機のコクピットを塗装でリアル再現!【達人のプラモ術<飛燕>】

■飛行機モデラーの心意気

キットは、飛燕に搭載されていた「ハ40」エンジンも再現されています。メッキ仕様ではないノーマル版はクリアー成型の胴体が付属しており、スケルトン仕様で完成後もエンジンが見えるようになっていました。

メッキ仕様では、組み込んでしまうと機首上面のパネルを外してもエンジンは上部しか見えませんが、しかしここはやはりきっちりと塗装して仕上げます。エンジンは見えなくても構わないということであれば塗装しなくてもOKです。

コクピットもそうですが完成後にはほとんど見えなくなってしまう部分が多いのが飛行機モデルの特徴かもしれません。でも見えない部分もしっかりと塗装して仕上げるのが飛行機モデラーの心意気です(笑)。

心意気はさておき、エンジンは指定色で塗装後、ドライブラシ塗装とスミ入れ塗料を使って、オイルがにじんだ使い込んだエンジン感を再現してやります(見えないけど…)。

▲組み上げて指定色で塗装した「ハ40」エンジン。完成後はほとんど見えなくなってしまうがディテールはしっかりと再現されている

▲塗装の上からシルバーでドライブラシ塗装。エッジを際立たせたあと、スミ入れ塗料のブラウンでオイル汚れの質感、使い込んだエンジン感を再現。実際「ハ40」のみならず日本機のエンジンはオイル漏れが酷かったそうだ

▲タミヤ製スミ入れ塗料はエナメル塗料で下地を溶かすことがない。ウエザリング表現で欠かせない塗料だ。ブラウン以外の色数も揃っている。価格386円

▲胴体に組み込んだエンジン。機首上面のパネルは取り外せる

 

■継ぎ目の処理

飛行機モデルの胴体は大抵左右合わせなので、接着線が目立ってしまいます。通常であれば研磨修正するのですが、メッキ仕様なのでヤスリがけができません。しかしキットは、背中の合わせ部分がカバー状パーツを重ねる仕様になっているので、コクピット後方部分に合わせ目が出ない仕様になっています。とはいえ、機首上面先端部分と機首の下面、胴体下面には接着線がはっきりと出てしまうのが辛いところ。

▲胴体接着の合わせ目部分はカバーが別パーツ化されているので、継ぎ目処理をする必要がないのはありがたい。接着は瞬間接着剤を使うが、はみ出さないように慎重に行いたい

▲胴体を合わせた後、コクピットを組み込む

▲機首上面の合わせ目を丁重に研磨して消していく。その際に胴体のメッキ分に傷が使いないようにテープでマスキングしておくこと

▲研磨してマスキングができたら、機首上面はつや消し黒で塗装する

▲エンジンの上になるパーツもつや消し黒で塗装

▲塗装が完了、完成した胴体

機首上面は黒で塗装するので研磨しても問題はないのですが、下側はそうもいかないのが悩ましいところです。まぁ飛行機を裏返して見ることはそうそう無いので、そのままでも良いのですが、モデラー的にはやはり何とかしたい…。

というワケで、研磨して合わせ目を修正。当然ながらメッキは剥がれてしまいます。

▲完成!とは言いながら 胴体下面は合わせ目の研磨のため、メッキを削ってしまった。塗装での再現は難しい、さてどうしたものか…

塗装ではキットのメッキの質感を再現するのは難しいので、研磨で落としてしまったメッキを再現するために、ある秘密アイテムを使います。

そのアイテムとは…。というところで今回はおしまいです。次回をお楽しみに!

 

★NEXT KEY ITEM!

 

★達人流製作のポイント

①塗装はメッキを落としてからが基本

②メタルプライマーを使ってメッキ面にも塗装はできる

③メッキパーツはプラ用接着剤が効かないので注意

 

>> 達人のプラモ術

<写真・文/長谷川迷人>

 

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