野営キャンパーが考えるキャンプの虫対策!7月、8月、9月の虫が出るシーズンをどう快適に過ごす

■アウトドアにはどんな虫がいるのか? 発生する季節と危険性

本当に虫の多い季節以外は、蚊帳なしフルオープンで寝ることが多いのですが、対策をとれば、虫が出る季節でもある程度快適に過ごして、オールシーズンキャンプを楽しめます。

まずは気をつけなければならない虫を簡単に整理しましょう。キャンプ場にも多く刺されて(噛まれて)困る虫は、蚊、ダニ、毛虫、ブヨ(ブユ)、アブ、ハチなどでしょうか。

まず最も被害が多いのが蚊といえるでしょう。一撃の被害は軽微でも、たくさん刺されると発熱することもあるので実は要注意です。6月から9月にかけての暖かい季節のみ活動しているイメージですが、実は4月から11月まで活動しています。

次に、テントでフルクローズの環境であればそんなに刺されることはないかもしれませんが、藪漕ぎをして遊んだりすると刺されて厄介なのがマダニです。

刺されると全体的にプツプツと発疹が出てきて、かなり痒いですし、発熱や感染症などの危険もあります。5月から11月までは活動しているといわれており、9月ごろがピーク。ちなみに私は夏のキャンプで蚊帳を張らないで寝ていた時にマダニに噛まれて、1週間くらいポツポツが消えなかったことがあります。

その次に毛虫です。毛虫は4月ごろから孵化し初めて、5月、6月と活発に活動を行い、10月くらいまでは注意が必要。毛虫には毒針毛があり、刺されると皮疹を伴うかゆみが起こります。人によっては1ヶ月くらい治らないケースもあるそうなので、気をつけましょう。

さらにブヨとアブですが、みなさんは違いは分かりますか? 私は最近までよくわかっていなかったので、今回は違いを含め簡単にご紹介。どちらも刺されたら、というか正確には噛まれたらなのですが、非常に痛痒いです。私の中では、ハチの次に怖い存在といえます。

ブヨはハエ目カ亜目ブユ科で、団体行動をとります。活発な時期は3月から10月と長いのも厄介。夏場は朝方や夕方が活発ということで、炎天下の真昼よりも涼しい時間帯が危ないのです。

渓流や小川など水の近くが危険で、噛まれると何箇所も10円玉くらいの大きさの発疹ができて痛痒いです。人によってはアナフィラキシーショックを引き起こすこともあるそうなので、油断は禁物。腕を噛まれたときは、前腕部分丸々ブツブツができて本当に辛かったことがあります。

一方、アブはハエ目ハエ亜目で、こちらは単独行動なので、そこはブヨよりはましですが、噛んでから吸血します。活発な時期は6月から9月で、水の近くの森林や川に生息し、柔軟剤のニオイを狙うようです。

お酒、排気ガスのニオイも好きらしいので、飲んでいる時は要注意! 湿度が高い時期に活発になるようなので、梅雨の時期も注意しましょう。噛まれると腫れ方が大きく、痛痒くなります。ちなみに私は手首のところを噛まれて、パーなのにグーを出しているみたいに、手がまんまるに腫れ上がったことがあります。

最後に危険性の高いのがハチで、よく知られるように最も危険なのがスズメバチです。活動時期は3月から11月とかなり長い期間活発で、中でも7月から10月くらいが最も攻撃的と言われています。一回刺されただけでは滅多に死に至ることはないといわれてますが、何度も刺されたり、集団に襲われると、アナフィラキシーショックで死に至る場合もあるといわれています。

幸い、スズメバチには刺されたことはありませんが、クマバチには刺されたことがあり、物凄い腫れて痛かった記憶があります。

■アウトドアでの虫除け対策

さてここまで、アウトドアで出くわす危険な虫たちの活発な時期と刺された時の危険度を簡単に紹介してきました。まとめると4月から10月くらいまでが油断ができない季節で、虫によっては死に至る可能性もあるので細心の注意は払っておきたいところです。

ただ、怖がっているだけではアウトドアは楽しめないので、ここからは私が行っている刺されたり、噛まれたりしないための予防方法と、万が一刺されてしまった場合の対処方法を含めて紹介していきたいと思います。

■虫に刺される前の予防方法

最もよくいわれている予防方法は肌の露出をしないこと、です。これはやはり効果的な上に簡単な予防方法ですので、まずは取り入れてみてください。

私もキャンプの時はほとんど長ズボンで、真夏は半袖の場合もありますが、長袖は必ず持っていってます。ただ、油断してるとたまに腕を刺されます。

次に意外と知られてないのが、焚き火の煙を纏うことです。私は夏でもほとんどの場合、昼間から焚き火をしますが、その一番の理由は煙で虫除けをすることにあります。

写真のように、焚き火で少し倒木の生木を燃やし、体に煙を浴びることで虫を避ける効果が期待できます。私は虫除けスプレーはしますが、基本的には蚊取り線香は荷物になるので持っていかず、ほとんど焚き火の煙で予防してますが、効果はあります。

中でもよもぎの煙は効果があるといわれているので、キャンプ地でよもぎを見つけたら、燃やしてみてください。ただし、キャンプ場の場合は周りへの配慮は十分にしてくださいね。

また、私が使っているディート非配合の虫除け薬(「CHIGG AWAY」というクリーム状の塗り薬)は予防にも、刺されたり、噛まれた後の鎮静剤にもなります。

■刺された後の対処方法

私もよくありますが、予防をいくらしても刺されてしまうことってありますよね。完璧に虫をシャットアウトしたければ引きこもるしかないので、アウトドアでは難しい相談です。

なので、刺されたり、噛まれてしまったあとはすぐに対処するのが一番大事です。ここからは私の対処法をご紹介します。

まず、刺されたあと、私は毒を体から抜くために、ポイズンリムーバーで患部から毒を吸い出します。ポイズンリムーバーは地味ですけど強い味方になってくれます。

ポイズンリムーバーで毒を吸い取ったら、次は熱めのお湯で消毒します。えっお湯? と思うかもしれませんが、ちょっと熱めのお湯で患部を消毒すると、翌日の腫れが少ない気がします。個人差はありますけどね。

水で患部を洗い流すのもいいかもしれません。腫れてしまった場合は、氷で冷やすのも効果的といわれています。

私の場合はお湯で消毒した後に、前出の薬を塗って、それで大体、大丈夫になります。家に帰って、腫れていたり、痒みが引いてない場合は、酔っ払っていて刺されたことに気づかずに朝を迎えた時ですね(笑)

さて、いかがでしたでしょうか? 虫はいない方が良いですが、人間が過ごしやすい季節は虫も過ごしやすいようで、4月ごろから活発になっていき、夏の暑い時期はピークを迎えます。

せっかくこれから過ごしやすいキャンプシーズンを迎えるので、ぜひ虫対策をして、楽しくアウトドアライフを過ごしてみてください!

>> 連載 [不自由を自由にする野営スタイル]

(文・写真/RYU

RYU/横浜元町ミリタリーキャンパー

RYU/「不自由は自由だ!」をモットーに、不便さの中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしております。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」

【関連記事】
◆キャンプでの夜の不満を解消する寝具アイテム11選
◆渓流釣りガイドに聞く!山や川で守るべき5つの虫刺され対策
BBQなど夏のアウトドアで悩ましい虫に効く!虫対策アイテム5選

トップページヘ

この記事のタイトルとURLをコピーする