いよいよSTOVLエンジンの製作、そして機体塗装!【達人のプラモ術<F-35B ライトニングII>】

■寄木細工みたいなエンジンパーツの精度

先に解説したように、エンジンは3つのモードを選ぶことができるので、それぞれに応じた形状の違うパーツが用意されています。インストをよく読んで(ナナメ読み厳禁!)、使用するパーツを間違えないようにしてください。

エンジン本体そして、モードに応じたエンジンダクトを組んで塗装し、組み合わせていきます。ダクトにモールドで再現されている配線類は塗装がちょっと大変。しかし垂直着陸モードではエンジンダクト・ノズル下部のドアが開いた状態となり、独特の構造や配線のディテールが見せ場にもなるので、ここは頑張って塗り分けましょう。

基本、エンジンパーツは精度が高いこともあり、個々のパーツで塗装して組み上げていく方が良いようです。塗料を溶かしてしまう接着剤のはみ出しには要注意です。

5枚のパーツで構成されたノズルのアイリス板は2枚のパーツを組み合わせて裏表の複雑な形状を再現。それにしても、機体のみならずこのエンジンパーツのピタパチ精度は、まるで職人技の寄木細工を組み上げているような感じで正直驚きました。

▲エンジン基部は塗装、デカールを貼ってから機体に組み込む

▲鮮やかなグリーンの部分は特徴的な下地塗装の色

▲垂直着陸モードのエンジンパーツ。インストの指示に沿って個々のパーツで塗装していく

▲エンジンノズルのアイリス板は5枚(1枚につき裏表の2パーツで構成で再現される。組み合わせ前に塗装できるのでマスキングの手間がない

▲エンジン本体の配線は、モールで再現されている配線類は指定色で塗装していく。塗装後にエンジン全体にスミ入れ塗料のブラックでウォッシングすることで陰影を強調している

▲塗装と組み立てが完了したエンジン。ノズルが90度曲がっている

▲P&W F135ジェットエンジンは回転面がずれた3つの筒部を互い違いに回転させることで、真後ろ方向から垂直下方までジェット排気の推力を偏向させられる

 

■機体の製作

エンジンの組み立てが完了したら、前回製作したウエポンベイなどを組み込んで機体の上下を合体させます。精度が高いので各パーツブロックがピタリと収まります。胴体の接着は特に難しいことはないのですが、注意してほしいのが機首側面部分の接着です。

F-35の機首は正面から見ると〈〉型になっているのですが、合わせ目がちょうどクサビ型のエッジ部分にくるので、接着剤がはみ出したりすると、後の研磨処理でエッジのシャープさが損なわれてしまいます。なので接着には充分気を付けてください。

▲胴体の接着に際しては、矢印で示したエッジを接着剤のはみ出しで潰さないように注意

 

【次ページ】新たに機体色を調色

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