[道具の定番]小笠原陸兆の「おにぎり焼き器」はおいしい焼きおにぎりには欠かせません!

■伝統工芸品だけどモダンデザイン

小笠原陸兆のおにぎり焼き器は、岩手生まれの南部鉄器です。南部鉄器は「国の伝統的工芸品」第1号の指定を受けており、茶器や日用品など、さまざまな製品が作られています。

そもそも、南部鉄器は、表面にできた砂のわずかなくぼみのおかげで、食材が焦げ付きにくいのが魅力。さらに鉄は熱が冷めにくく、温度が一定に上がるのでムラが出にくいというメリットもあります。

このおにぎり焼き器の作者は、南部鉄器におけるモダンデザインの先駆者である鋳鉄作家・小笠原陸兆氏。代表作にはブックエンド、フィッシュパン、ミニパン、鍋敷などがあり、2012年に他界したこの匠の名作のひとつがおにぎり焼き器です。

サイズは縦18.5×横24(取っ手含む)×厚さ1.5cmで、重さは900g。 一度に焼けるのは4個までで、格子状の焼き目がつくようになっています。鉄器なので直火だけでなくIHにも対応し、食洗器やオーブンでの使用も可能です。

 

■弱火でじっくり焼くのがおいしい焼きおにぎりのコツ

おにぎりを焼くには、鉄器にたっぷりと油をひき、よく熱します。おにぎりに醤油とみりんを1:1で混ぜたタレをまんべんなく塗ったら、弱火でじっくり焼き上げていきましょう。

ここで焦って火を強くすると焦げてしまうので、気長に焼いていきます。片面が焼けたらもう片面を焼き、表面がパリッとしたら完成です。

こちらが完成した焼きおにぎり。鉄板に置いていた部分がパリッとおこげになっており、なおかつなかはごはん粒がふわっとしていて、絶妙なバランス! 冷凍食品の焼きおにぎりももちろんおいしいですが、自分で作る焼きおにぎりは素朴な感じがしていいものですね。

【次ページ】オリジナルの焼きおにぎりを考える楽しみも

この記事のタイトルとURLをコピーする