光と音と映像が天井から降り注ぐ“三位一体”プロジェクター【男前家電レビュー】

■3WAYの機能性を持った新ジャンルの家電

popIn Aladdinの大きな特徴は、「ホームシアタープロジェクター」と「スピーカーシステム」、さらには「LEDシーリングライト」が一体化したというところです。要するに「プロジェクター内蔵LEDシーリングライト」ですね。

LEDシーリングライトに1280×800ピクセルのハイビジョン映像出力が可能なDLPプロジェクターとスピーカーを内蔵しており、一般的なプロジェクターは床の上やテーブルの上に設置したり、天井から吊ったりして壁面もしくはプロジェクタースクリーンに映像を投写します。

しかしpopIn Aladdinの場合、リビングルームやベッドルームにあるシーリングライト取り付け金具に装着できるため、手軽に設置できるだけでなく、面倒な配線もしなくて済むというのが大きな特徴となっています。

▲約3800ルーメンのLEDライト(適用畳数は8畳まで)を内蔵しており、6段階の調光と6段階の調色が可能です

▲0.45型DMDパネルを採用するXGIMIのDLPプロジェクター(1280×800ピクセル)を搭載。明るさは約700ルーメンです。ぱっと見は普通のLEDシーリングライトにも見えますが、精悍なレンズが男心をそそりますね

明るさは約700ルーメンとそれほど明るくはないですが、中心部から約1.27mで40インチ、約3.33m離れれば120インチもの大画面投影が可能です。スクリーンを設置するのがベストかもしれませんが、白い壁さえあればスクリーンなしでも投影が可能です。

▲本体側面にステレオスピーカーを内蔵しており、すっきりとした設置が可能です。周りに何も置かなくていいので、家族の了承も得られやすそうです

ホームプロジェクターとしては、7万4000円前後という価格はなかなかリーズナブルです。ただし、かなり設置に関しての制約が大きい製品なのです。もうお気付きの方もいるかとは思いますが、シーリングライトの取り付け金具とスクリーンにする(もしくはスクリーンを設置する)壁との位置関係によって、イヤでもスクリーンサイズが決まってしまうのです。

 

■最大のカギは壁と取り付け金具の位置関係にあり!

では、実際に設置してみることにしましょう。

筆者の場合、自宅のリビングルームに設置しようとすると、玄関から見て奥の方はベランダに出る掃き出し窓があり、右側には和室への扉があるためスクリーンとして使えません。手前はキッチンなのでこちらも無理。

となると、左側の壁にしか投影できません。計測してみたところ、シーリングライトの取り付け金具から壁面までの距離は約1.8m。60インチのスクリーンを投影できるのが約1.78mですから、ほぼ60インチということになります。

リビングの掃き出し窓の近くには55インチの4Kテレビがある状況で、60インチのスクリーン……。筆者の自宅では、ちょっと物足りないスクリーンサイズにしかならないのが判明してしまいました。

▲筆者の自宅のリビングに設置したところ。スクリーンの大きさは55インチの4K液晶テレビより少し大きいくらいだ

実は現在の自宅に引っ越す前に少しだけ住んでいた部屋があったのですが、そこではスクリーンまで約2.3mほどの距離を確保できたため、約80インチの大画面に投影できました。このくらいのサイズなら、かなり魅力的です。

もう1つ注意点があります。設置する部屋の天井に梁(はり)がある場合は画面が梁と壁に分かれて投影されてしまうため、そのままでは大画面を存分に味わえなくなってしまいます。そこで最大18度まで画面を下方修正することができます。

▲popIn Aladdinを取り付けてすぐの状態で映像を投影したところ。梁と壁に映像がまたがってしまい、見られたものではありません

▲映像の位置調整、映像の台形歪み映像の台形ゆがみ補正を行うことで、ちゃんと見られるようになりました

導入を検討している人は、取り付け金具から壁面までの距離を必ず計測し、さらに梁がある場合は最大18度までの補正範囲で投影できるかどうかをしっかりと確認してから購入することをおすすめします。

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