静かで優しい光に再注目!フュアーハンド「ベイビースペシャル276」【アウトドア銘品図鑑】

■芯と燃料さえあれば不具合とは無縁

加圧式ランタンのような細かなパーツはなく、芯と燃料さえあれば不具合はほぼなし。加圧式ランタンを使い慣れている人なら、ほぼメンテナンスフリーと感じるでしょう。

<グローブの掃除>

煙突の上にあるリングに指を入れ、引き上げます。キャリングハンドルを持ち、握るようにすると楽に引き上げられます。

注油口の反対側にガラスサポートが倒れるので、グローブを取り出します。サポートはしなやかなワイヤーなので、ゆっくり抜き取ればグローブが割れることはありません。

柔らかな布で内側についたススを取り除きます。取り付けは逆の手順でできます。

 

<芯の取り付け>

間違えて芯をタンク内に落とした、芯がなくなったので取り付けたいというときには、バーナーを取り外して作業しましょう。バーナー部分は本体の切り込みに差し込まれているだけです。

着火のときのようにグローブを持ち上げるか、グローブ掃除の要領でグローブサポートを倒したら、芯の長さを調整する火力調節ハンドルを持ち、横にスライドさせるとバーナーが取れます。簡単すぎる!

芯の差し込み口は、芯の幅とほぼ同じ。不器用さんは絶望を感じますが、大丈夫。
バーナーを裏側からのぞいてみると、芯を入れる穴に歯車があります。火力調節ハンドルを回すと、この歯車が動いて芯を送り出すんです。

芯を歯車に当たるまで差し込んだら、あとは火力調節ハンドルをクルクル回すと芯が通ります。芯が通らない!とイライラすることはありません。ついでに、変型してきた芯の先端をカット。芯の形で炎の形も変わるそうなので、炎が割れるなど偏るようなら平らに整えましょう。ただ芯を切るだけなら、バーナーを取り外す必要はありません。

 

■錆びてもカッコよく使える

本体はガルバナイズドスチール製。錆びたり、傷がついたりしますが、それすらもカッコイイ!

複数のメーカーからストームランタンが作られていますが、フュアーハンド製はつくりが良いことで知られています。「ベイビースペシャル」の本体はφ15×26cm、重量は520g。大きさの割に軽量だし、カールツァイス社との取引もあるショット社製グローブは熱に強く、美しく、長く使えます。

これはドイツの野外料理の先生が使っていた「ベイビースペシャル」。現行モデルのジンクとは異なる鋼板・スズメッキで、なおかつ屋外で酷使するためか、全体にさびが出ていて、それがなんだか雰囲気良し。ただ、キャップはうっかりなくしてしまって後から取り寄せたそうで、ちょっと違和感がありますね。

一番人気はマットなジンクで、他に9色あります。色付きモデルはツヤ感があり6000円(税別)、メタリックタイプが2種類で各7200円(税別)。色付きのものは燃焼でチムニーから上が黒く変色します。それもステキですが、どうしても気になるようならジンクや暗めの色を選ぶ方がいいでしょう。

シンプルながらも完成度の高さから長い年月を経た今も愛されるストームランタン。一時は市場から消えかけていたし、ストームランタンの2大ブランドであるフュアーハンドですら2013年に倒産に追い込まれました。

けれども、加圧式ランタンほどパワフルな明かりはありませんがとても静か。たき火のパチパチという音を遮ることもないし、他のキャンパーの邪魔にもなりません。

誰もが気軽に扱え、よほどのことでない限り不具合なし。

キャンプサイトではLEDが勢いを増し、日常生活でもIHやファンヒーターなど炎を見る機会がどんどん奪われています。そんな現代だからこそ、ストームランタンの揺れる炎が恋しい!

決してメインを張れませんが、このあたりが再注目されている理由でしょう。

>> フュアーハンド(スター商事)

 

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(取材・文/大森弘恵)

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