【レクサスRX試乗】アグレッシブなルックスで際立つ個性!先進の走りも◎

SUVらしい「力強さ」と、知的な「大人の色気」を兼ね備えた、と謳われるRXのフォルム。

ついつい大口が開いた顔にばかり視線が向かいますが、前後のフェンダーの膨らみ具合を変えたり(前の方がピークが高い)、ボディサイドに凝ったキャラクターラインを走らせたりと、いろいろ頑張っています。

ことに「カッコいいなぁ」と思わせるのが、リアのクォーターパネルの一部をブラックアウトして、ルーフラインとキャビン下部を視覚的に繋げなかったところ。

レクサス RX

横からみると、チョウヒ(猛禽類・タカの一種)がはばたいているようで、素敵。トヨタ…じゃなくてレクサスは、さりげなくラディカルなことを採り入れるのが上手ですね。

ここで、いきなりチョウヒという、いささか通好みの固有名詞を出したのは、その英語名がハリアーだから。ご存じの方も多いかと思いますが、RXは2世代目まで、日本国内ではトヨタ「ハリアー」として販売されていました。

ハリアーと聞いて「ああ、ライオン丸がコマーシャルに出てたクルマか」と、その初代モデルを懐かしく思う人もいらっしゃるでしょう。正確には、登場するのはライオン丸でもタイガージョーでもなく(古い…)、“ライオン男”とでもいうべき人物(?)で、彼がハリアーに乗って、恋に、仕事に、島耕作ばりに活躍するテレビCMが話題になったのです。

個人的な印象かもしれませんが、その特異な宣伝ゆえ、かえって初代ハリアー(とレクサスのRX)の偉大さが薄れてしまった気がします。今日の世界的なSUV勢力の興隆は、北米「カムリ」をベースに開発されたRX(=ハリアー)が、その端緒なのです。

1998年に登場したRXは、たくましいクロスカントリーカーのような姿をしていながら、運転は乗用車のようにラクで、室内は快適、乗り心地もいい。安楽好き(?)なアメリカ人がワッと飛びついて、一躍、大人気車種になりました。それを見たゼネラルモーターズやフォードが、廉価なトラックのシャーシに豪華なSUVボディを載せたクルマを売り出してボロ儲けするという一幕もありましたが、その後のSUVの流れを見れば、いかに初代RX(=ハリアー)の目のつけどころが鋭かったかが理解されます。

そんな輝かしい歴史を持つRXは、今でもレクサスのドル箱モデルです。国内では、3.5リッターV6と電気モーターを組み合わせたハイブリッドモデル「RX450h」(602万5000円〜)と、2リッター直4ターボを積んだ「RX200t」(495万円〜)の2本立て。

レクサス RX

いずれもベースグレードに加え、本革内装などラグジュアリーな装備が与えられた「version L」、さらにスポーティに装った「F SPORT」で構成されます。AWDのほか、ベースグレードとversion LにはFFモデルも用意されます。

 ■さらなるパフォーマンスを得るためのハイブリッド機構

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