●蕎麦が好きでお酒が好きな小宮山雄飛が、美味しいお蕎麦屋さん、そして蕎麦屋呑みの魅力を伝える連載。第3回は、江戸三大老舗蕎麦屋の系譜を継ぐ『神田錦町 更科』です。
神保町にある『神田錦町 更科』の店主・堀井市朗さんは、江戸の蕎麦文化に精通しています。
家が代々東京の蕎麦屋の「中の人」なわけだから、精通どころか江戸蕎麦文化そのものと言っても過言ではありません。
かくいう僕も「江戸ソバリエ協会」という江戸蕎麦の認定団体の講座で、ご主人の江戸蕎麦の講義を受けた、生徒のひとりです。
ということで、こちらのお店ではお蕎麦を食べながら、江戸の蕎麦文化を学ぶこともできます。
例えば蕎麦前、実は『神田錦町 更科』のツマミのメニューはそこまで種類がありません。
それにもしっかり理由があって、もともと蕎麦屋のツマミというのは、蕎麦が出てくるまでの合間に酒と一緒に楽しむものですから、種物(たねもの)の蕎麦の具材を使って、さっと作れるものを出していたのが始まり。
▲板わさで一杯が至福の蕎麦前タイム
だから老舗のお店の蕎麦前には、ざる蕎麦に使う海苔で「焼き海苔」、おかめそばに使うかまぼこを使った「板わさ」、とり南蛮に使う鳥肉を使った「焼き鳥」などのメニューが多いんです。
そしてツマミの種類そのものは、多すぎない。蕎麦前のラインナップひとつ取っても、しっかり江戸蕎麦の文化が根付いているんです。
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