【大人の深夜食堂】ノンアルと共に楽しむ翌日に残らない、真夜中の“擬態”ギルティ飯

◾️おすすめのノンアルとボリューム満点の「スペシャルマルクカレー」

▲一杯目におすすめの「マルク・ラガー」

この日、最初の1杯におすすめしていただいたのは「マルク・ラガー」。1995年の創業以来、クラフトビール造りを続けてきた小樽ビール銭函醸造所の協力によって生まれた、オリジナルの国産ノンアル・クラフトビールです。

 

グラスに注がれると、黄金色の液体ときめ細やかな泡の美しさにうっとり。ライトラガーらしい軽快なキレが心地よく、ほどよいコクとやさしい甘み、ホップのほのかな苦味がなめらかに重なります。食事の始まりを軽やかに彩ってくれる、まさに1杯目にふさわしい味わい。

 

▲「スペシャルマルクカレー」1815円

そんなノンアルと一緒に注文したいのが、「スペシャルマルクカレー」。奥様が毎日仕込むチキンカレーをベースに、キャロットラペやこんがりチーズをまとったチキン、ローストしたナスなど5種類以上のトッピングを豪快に重ねた一皿。

見た目は圧倒的にギルティ。それでいて、素材はナチュラルなものを中心に使い、重たさは驚くほどありません。

 

トッピングのイチオシは、ひよこ豆で作る中東料理・ファラフェル。ホクホクとした豆の甘みと香ばしい衣が、もう1杯飲みたい気持ちをそっと後押しします。

でも、その"もう1杯"がノンアルなら、翌朝まで罪悪感を持ち越さなくてもいい。食欲にも、ドリンクのおかわりにも、素直になれる。それこそが、『Cafe MARUKU』の面白さであり、擬態ギルティの正体。

 

◾️ここはパリの街角カフェのような交流の場

店名に、バーでもビストロでもなく「Cafe」と付けたのは、飲食店の枠にとどまらず、ご飯やカフェも、イベントやパーティーもすべてを網羅した“場”をつくりたかったからだといいます。

パリのカフェが文化人たちの交流の場だったように、アルコールを飲まない人も飲む人も関係なく、この場所で人と人が緩やかにつながってほしいとの願いを込めました。

 

そんな店内には、桜井さんがセレクトした少しオブスキュアでオルタナティブな音楽が流れ、その空気感もまた『Cafe MARUKU』らしさ。

「人と人を結びつけるのは、ご飯だけじゃなくて、その場の雰囲気なんですよね。料理があって、音楽があって、会話があって。その空間全体が、人をつないでくれると思うんです」

 

締めにはもちろん、スイーツを。自家製チーズケーキは、しっとりとなめらかな口当たりで、ほどよく濃厚。それでいて甘さは後を引かず、すっと余韻だけを残して消えていきます。その後味のよさは、この店が提案するノンアルとの付き合い方にも重なって感じられます。

 

合わせたのは、黒ビールタイプのノンアル「マルク・スタウト」。グラスから立ち上るロースト麦芽の香ばしい香りと、きめ細かくクリーミーな泡。ホップの苦味は控えめで、麦の深いコクとほのかな甘みがゆっくりと広がり、チーズケーキのまろやかなコクとスタウトの香ばしさが重なり合います。コーヒーでも、お酒でもない、新しい締めの1杯にふさわしい。

 

◾️誰もが自分らしい夜を過ごせること。それが『Cafe MARUKU』の“擬態ギルティ”

 

取材の最後、桜井さんご夫婦との会話は、こんな話題になりました。

「今はセカンドプレイスよりも、サードプレイスを求める人が増えた気がします。会社へ行く機会が減って、人とのつながりを求めて来る人が多いんですよね」

もしかすると、人が求めているのは"グルメ"そのものではなく、そこに流れる時間や空気なのかもしれません。

ギルティなひとときを過ごしたい夜も、そうじゃない夜も。犬を連れて立ち寄る人も、存分にお酒を楽しみたい人も、最初から最後までノンアルで過ごす人も。誰もが自分らしい夜を過ごせる自由さこそ、『Cafe MARUKU』が提案する“擬態ギルティ”。欲望にも身体にも素直でいられる、新しい夜の楽しみ方です。

 

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Low Alcoholic Cafe MARUKU
住所:152-0004 東京都目黒区鷹番3-20-2
定休日:月曜
営業時間:火・水・木・日曜日:18:00~23:30、金・土曜日:18:00~翌2:00

 

<取材・文・写真/岩井なな>

 

岩井なな|東京と北陸(富山・金沢)の2拠点生活を送りながら、全国各地のホテル&グルメを中心に取材するフリーライター。インタビューと、スイーツや料理の魅力が伝わる写真撮影が得意。

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