罪深いが、旨い。マッキー牧元がそっと教える、夜更けと夜明けの背徳メシ

罪深いと分かっていても、箸が止まらない。 街が深い眠りにつく深夜、そして一日の始まりを告げる早朝。そんな「禁断の時間帯」にこそ、男のロマンとこだわりが詰まった至高のジャンクが輝きを放ちます。
タベアルキスト・マッキー牧元さんが指南する、大人のためのギルティ飯の流儀を語るエッセイをお届けします。

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味覚とは関係なき美味しいものが、世には多くある。
つまみ食い、早弁、朝酒、夜の締めラーメン、深夜焼肉も。その一つだろう。
すべて罪悪感という調味が効いて、美味しいのである。
若い頃は、音楽業界という夜が遅い仕事だったため、深夜焼肉を頻繁に楽しんだ。
だが今はしない。
絶対にしない。
大人になった今では、代わりに深夜に別の背徳をすることを覚えた。
深夜フォアグラである。

◾️大人の背徳メシ「深夜のフォアグラ」

六本木の薪焼きレストラン『TORCH』は、深夜2時までやっているので、引き込まれるように寄ってしまう。

頼むは「薪焼きブリオッシュとフォアグラコンフィメープルソース」である。

 

深夜1時。

上出来のフォアグラムースを薪焼きしたブリオッシュのトーストに乗せて、メープルをかけてパクリとやる。
ブリオッシュの食感と香ばしさにバターの香り、メープルの情熱的な甘み、フォアグラのきめ細やかな食感と、蠱惑的な脂の香りに目を閉じ、ワインを飲む。
甘美という言葉を噛み締めるには、深夜が似合う。あとは目の前に美女がいればいいのだがと、夢想しながら、フォアグラを舐める。

すると食欲に火がついてくる。

 

お次は薪火で焼いた「スティックアッシュ」といってみよう。
フライドポテトに乗せてね。
上には、真っ赤卵の半熟黄身が乗っている。
潰して、肉肉しい香りが弾けるステークアッシュを頬張り、フライドポテトを齧る。そんな深夜の営みに、背徳感は極まるのだ。

 

TORCH
住所:東京都港区六本木4-5-8
@ torch_r_bistro

【次ページ】早朝焼肉の禁断。北海道・弘前の『けんちゃんホルモン』

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