70年代から現代まで!誰もがお世話になった教習車の変遷を振り返る

■現行型には日本未発売モデルをベースにした教習車も!

▼トヨタ教習車

トヨタが現在製造している教習車のネーミングは、そのものズバリ「教習車」。2018年2月に発売がスタートしたモデルで、カローラアクシオをベースに開発されました。

インパネ中央に教習生の位置感覚の目安となるセンターマークが配置され、教官の確認用に、センタークラスターにスピードメーター、ブレーキランプやウインカー点灯状態を表示するインジケーター、ホーンボタンが設置されています。

 

▼マツダ教習車

マツダが2019年4月に発表した新型の教習車は、トヨタ同様「マツダ教習車」というストレートなネーミングです。マツダの魂動デザインを採用したモデルですが、何をベースに教習車仕様にしているかわかりますか?

実はこれ、日本では発売されていないMazda2(デミオ)のセダンを教習車に仕立てたもの。Mazda2セダンはタイで生産されており、マツダは教習車のためにわざわざタイからこのクルマを輸入しています。このことからもいかにマツダが教習車に力を入れているかがわかるはず。

マツダ教習車は当然スカイアクティブ技術がフルに盛り込まれていて、アクセルペダルは運転のしやすさ、自然なドライビングポジションをとれることで定評があるオルガンペダルに。そしてコーナリング時にステアリングを切り始めた瞬間からエンジンの駆動トルクを制御し、自然で安定したコーナリングを実現するG-ベクタリングコントロールを搭載。

このクルマで練習して免許を取得した後に普通のクルマに乗ると、クルマの挙動が全然違って慌ててしまうのではないかと心配になるのは筆者だけでしょうか…。

 

▼スバル インプレッサG4

マツダ同様、スバルも教習車に力を入れているメーカーです。2018年1月にはインプレッサG4の特装車として新しい教習車を発売しました。インプレッサG4はFFのほか、4WDもラインナップされるので、雪国の教習所では重宝される存在です。

自然で滑らかな車両挙動に定評があるスバルグローバルプラットフォームを採用し、0次安全にこだわったG4での教習は、教習生もリラックスしてステアリングを握れるかもしれません。

ちなみにホンダは2015年7月、グレイスに教習車を設定しました。ただ、グレイスは2020年7月に生産終了に。現在、教習車として販売されているのはトヨタ教習車、マツダ教習車、スバルインプレッサG4のみになります。

 

【次ページ】景気が良かった頃には珍しい教習車もあった

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