今秋正式リリース「iPadOS 17」の新機能を10のポイントでおさらい!|iPad Hacks

2. ウィジェットからの直接操作が行える

ウィジェットに関しては、ロック画面・ホーム画面を問わず、“インタラクティブ”になることがポイント。これは要するに、アプリ画面へ遷移せずに、ウィジェット上の操作のみで、アプリに連携した操作ができるということを意味します。

ウィジェットで直接操作が可能に

▲ウィジェットで直接操作が可能に

例えば、「リマインダー」のウィジェットなら、ウィジェットをタップすることでTo Doリストにチェックを入れることが可能になります。

 

3.「メッセージ」がより多機能化

メッセージは、アプリ内のUIが刷新されます。「+」ボタンをタップすることで、メニューの一覧が見やすく表示され、そこから様々な共有操作が可能です。

「メッセージ」アプリでの検索機能

▲「メッセージ」アプリでの検索機能

例えば、位置情報を共有したり、オーディオメッセージを送信するといった操作ができることを知っておきましょう。特に、オーディオメッセージについては、送信後に、自動でテキストに起こしたものが、表示されるようになります。

このほか、未読が溜まると未読位置までジャンプするための「∧」アイコンが表示されたり、メッセージを右にスワイプして素早く返信できるようになったり、検索フィルタが使えるようになったり——と改良点が目立つ印象です。

「ステッカー」機能のイメージ

▲「ステッカー」機能のイメージ

なお、写真を切り抜いて、オリジナルの「ステッカー」を作成できる機能にも注目です。加工によって、境界線を目立たなくしながら、シールのような見栄えに整えられます。

 

4. FaceTimeのビデオメッセージ

FaceTimeで発信して、相手が出られなかった際に、ビデオメッセージ(またはオーディオメッセージ)を残すことができるようになります。ビデオメッセージを追加する選択をすると、カウントダウンが表示され、そのまま動画撮影が開始されます。この際、背景をぼかしたり、フィルターをかけたりするエフェクトが利用可能です。

新たに「ビデオメッセージ」などが可能に

▲新たに「ビデオメッセージ」などが可能に

また、ビデオ通話中に、ジェスチャーを使って、3Dの拡張現実エフェクトを適用できるようになります。現状では、コントロールセンターからエフェクトを有効にする操作が必要のようです。

 

5.「ヘルスケア」アプリの追加

iPadで「ヘルスケア」アプリが使えるようになります。すでにiPhoneではお馴染みのアプリで、基本的な機能に差はありません。しかし、iPadのより大きな画面を活かして、トレンドやハイライトを確認しやすくなるでしょう。

▲「ヘルスケア」アプリ

▲「ヘルスケア」アプリ

 

6. PDF関連の新機能

PDF関連のアップデートとしては、2つのポイントに注目。

1つ目は、自動入力機能が強化されることです。PDFやスキャンしたデータに対して、フォーム入力などを素早く行えるようになるとされています。

PDFの自動入力機能

▲PDFの自動入力機能

また、これまでも「メモ」アプリの中の機能として、スキャンした書類をPDF化できる機能がありましたが、iPadOS 17ではこれが強化されます。例えば、作成したPDFは「メモ」アプリの中でフルサイズで表示されるようになり、「メモ」アプリのなかでApple Pencilを使った注釈やスケッチを直接書き込みやすくなったりします。

「メモ」アプリでのPDF表示

▲「メモ」アプリでのPDF表示が変わる

ちなみに、メモアプリに関しては、1つのメモから別のメモへ移動するリンクを追加できるようになることや、他のユーザーとメモを共有した際にリアルタイムでアップデートが届くようになることなども見逃せません。

 

7. Safariの使い分け

Safariでは、「仕事」や「パーソナル」など、テーマ別のプロファイルを作成しておき、場面に応じて切り替えられるようになります。例えば、お気に入りや、履歴、拡張機能、Cookieなどを場面ごとに分けることが可能とされています。

プロファイルの切り替え

▲画面左上に注目すると、プロファイルが「School」や「Home」と表示されているのがわかる

また、「プライベートブラウズ」タブに関してウィンドウがロックされるようになるなど、セキュリティ・プライバシー面での強化も図られています。

 

8. パスワードとパスキーの共有が可能に

作成したパスワードとパスキーを、自分以外の親しい相手に対して共有できる機能が追加されます。共有用のグループを作成し、共有したいアカウントを複数追加可能です。なお、メンバーの誰かが変更を加えた場合などにも、メンバー全員の間で情報が最新の状態で保たれます。

 

9. フリーボードのペン先が増える

2022年冬に追加された「フリーボード」アプリで、使えるペン先などツールのバリエーションが増えます。例えば、「水彩筆」「万年筆」「蛍光ペン」「幅を変えられるペン」「定規」などの新しい描画ツールが利用可能になります。また、手描きした正方形などの図形を、自動で綺麗な形に変換してくれる機能も、サポートされます。

フリーボードの多機能化

▲フリーボードの多機能化

また、フリーボードには、「フォロー」機能が追加されることもポイント。同機能を活用すると、ボードを共有したメンバーの作業過程を追いやすくなります。

 

10. PCライクな運用がより行いやすく

iPadOS 17では、今まで以上にPCライクな運用がしやすくなります。ポイントは2つあり、1つ目は「ステージマネージャ」がより柔軟になることです。具体的には、ウインドウの移動やサイズ変更が、これまで以上に柔軟に行いやすくなります。

新しいステージマネージャ

▲「ステージマネージャ」でのウィンドウ配置などがより柔軟に行えるように

2つ目は、外部ディスプレイを接続している際などに、iPadの内蔵カメラではなく、外付けディスプレイ側が備えるWebカメラを使えるようになることです。撮影位置が高くなることで、印象の良い角度で撮影しやすくなるでしょう。

*  *  *

iPadOS 17やiOS 17では、全体的に細かい使い勝手がブラッシュアップされてきている印象です。このほかにもセキュリティ関連の新機能などが細々と予定されておりますので、気になる人は、Appleが公開しているプレビューのサイトを確認してみましょう。

なお、iPadOS 17はまだパブリックベータ版が提供されている段階ですので、秋の正式リリースの時点で、詳細な仕様が変わる可能性もあることはご留意ください。

>> [連載] iPad Hacks

<文/井上 晃

井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter

 

 

 

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