突然ですがアウトドアシューズって、なんかゴテゴテしてますよね。機能性を追求するほどデザインが野暮ったくなって、街に履いていくと「あ、アウトドアやってる人だ」ってなりがち。かく言う私もその葛藤を永遠に抱えているひとりで、“街に溶け込むのに山でも通用する一足”を探し続けています。かっこいいだけじゃなくて、機能性も捨てがたいですから。

そんな私の目に刺さったシューズがTHE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)の「VECTIV TARAVAL GORE-TEX」(税込3万5200円)。レザーの落ち着いた佇まいと最高峰の防水性をまとった、街と山をシームレスに行き来できるハイスペックな一足です。
今さら語るまでもありませんが、ザ・ノース・フェイスは1966年にサンフランシスコで生まれたブランド。「NEVER STOP EXPLORING(飽くなき探究心)」を理念に掲げ、50年以上にわたって様々な探求者に支持されてきました。

そんな同ブランドの中でも「VECTIV(ベクティブ)」は、歩行・走行時のエネルギー効率を、安定性・推進力・グリップ力で追求するテクノロジーのこと。ソールが地面からの反発力を推進力に変換してくれる仕組みで、一度履いてみるとその"転がるような"歩行感に驚くはず。
そして「TARAVAL(タラバル)」は、そのVECTIVシリーズの中でも、山から街まで対応するアウトドアシューズとして支持を集めてきた定番のロングセラーモデルです。

今回の「VECTIV TARAVAL GORE-TEX」は、そのTARAVALの歩行性能を受け継ぎつつ、素材や質感を再構築した限定モデル。
最大の特徴はアッパー素材。合成素材ではなく、ザ・ノース・フェイスのフットウェアとして初採用となるECCO LEATHER社製の高品質リアルレザーをまとっています。皮革産業監査機関“LWG(Leather Working Group)”で最高評価のゴールドランクを取得したタナリーによる本格的なレザーで、経年変化も楽しめそう。
さらに、ECCO独自の“DriTan”テクノロジーにより、製造時の水の使用量を大幅に削減。見た目がいいうえに環境への配慮も徹底しているというのは、現代のシューズを選ぶ理由として十分すぎるのではないでしょうか。

▲クイックシューレースを採用していて脱ぎ履きはもちろん、足が浮腫んできたときに簡単に調整ができるのは嬉しい防水メンブレンにはGORE-TEXを搭載。しかも環境負荷低減を目指したePEメンブレン仕様で、防水性・透湿性・防風性を高次元で両立させています。
“環境配慮素材”というと、どこか機能を妥協した印象を持たれることもありますが、このGORE-TEXのePEメンブレンは“最高峰の機能素材を追求した結果としてサステナビリティにも到達している”という力強い設計思想で作られています。
だからこそ、雨の日の街も山の中でちょっとした沢を渡るときもこれ一足でいける安心感はかなり嬉しいポイントです。
デザインも秀逸で、VECTIVの機能美にクラシックな登山靴を想起させるディテールを見事に融合。カラーはブラック一色ですが、光沢さとマットさをうまくミックスし、立体感を生み出しているのはさすがのザ・ノース・フェイス。同じ黒でも素材感の違いによるコントラストを上手くデザインに落とし込んでいます。

アウトドアシューズとタウンシューズの線引きが曖昧になる中で、野でも街でも履ける機能性と見た目を両立したシューズが特に人気のここ数年。スペックもビジュアルも妥協したくない。そう思っていた私にはかなり響く一足でした。
<文/山口健壱(GoodsPress Web)>
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