居住空間が広くなる!ポールレスで張るUSパップテント(軍幕)の設営方法

■ポールを使わないUSパップテントの組み立て方

今回使用する「USパップテント」は、もともと兵隊1人に1枚支給されていた幕。野営時には2人1組で、2枚をテント状に組み立てて寝ていたと言われています。

米軍の屈強な兵士が2人で使用するために作られているから広いのでは? と思うでしょう。ところが、おじさんが2人が寝返りをしようものなら、すぐに口づけをしてしまうくらいの距離しかありません。つまり、荷物を入れたらソロでちょうどくらいのサイズ。

ポールをたてたら邪魔だと感じることが少なくありません。なので、ポールを使わないことが居住空間を広げるコツといえます。

ポールなしでたてるにはロープワークを覚える必要がありますが、工程はUSパップテントを張り合わせ、木とテントをロープで結んで立ち上げるだけと、とても簡単。

1度やり方を覚えたら応用が聞くので、ぜひ試してみてください。

それでは、設営する工程を解説していきます。

ステップ1…張り合わせ(2枚の幕を止める)

細長い六角形をしたUSパップテントを2枚を並べます。

まずは端に配されているスナップボタンを止めていくのですが、作業工程は1分くらい。あらゆる軍幕の中でもっとも簡単に張り合わせられます!

ステップ2…ロープで自立させる

USパップテントの端には、ループが付いています。

2枚をスナップで止めたら、この左右に付いているループと、木とを結んだロープを左右から引っ張れば立ち上がります。

まずは木にロープを結びます。結び方は「ふた結び」の引き解けバージョン。引っ張って取れないようにループ部分に枝をかませておくといいですよ。

ふた結びで結んだ木と軍幕のループを、テンションを強めたり弱めたりできる「トラッカーズヒッチ」で結びます。後ほど調節をするので、この段階では仮止めでいいです。

先ほどと反対側のループには、もやい結びでロープを結びます。

もやい結びにする理由は、作った輪っかの部分が固定されるため、テンションをかけても生地が摩耗しにくいからです。ほどけにくいのですが、方向によってはすぐにほどける結び方である点もおすすめの理由です。

生地の摩耗のことを考えると、幕のループにはもやい結びで、木に対してはトラッカーズヒッチがいいのですが、木の位置によっては、トラッカーズヒッチをやりにくい場所があります。その場合は、初めのように幕のループをトラッカーズヒッチで結んだ方が対応しやすいといえます。臨機応変にすることが大切です。

ほどき方は、上に向かって出ている短い部分を、下方向のロープを近づけるように押していくとほどけます。

最後にふた結びで結んだ方と逆の立ち木に、もやい結びで結んだ方のロープをトラッカーズヒッチで結びます。

両方の立ち木からのロープを引っ張ってテンションをかけて調整すると、下写真のように立ちますので、あとはペグダウンすれば完成です。

 

■【応用編】庇(ひさし)部分を作る

テントだけでもいいのですが、より快適なキャンプを楽しむなら、日除けになる庇部分を欲しいものです。

ということで、応用編として庇部分の作り方を紹介します。

庇部分を作るには、別の幕(この時は旧ソビエト連邦軍幕で175㎝正方形、通称パラトカ)が必要です。

工程ですが、まず先ほど「幕部分をトラッカーズヒッチ、立ち木部分をふた結び」にしていた方の幕部分をもやい結びに変更。木の枝(高い所を支点にする)にロープを引っ掛け、別の木にトラッカーズヒッチをするか、ペグダウンしてトラッカーズヒッチで結ぶと、角度が出ます。

その高い角度に伸ばしたロープに輪っかにしたロープをプルージックで結び、幕側につけた輪っかを引っ掛けます。

それを枝で固定すればこちらの止めは完成です。

プルージックで止めた逆方向は、立ち木にトラッカーズヒッチで止め、残った2つの角をペグダウンし、そこは「南京結び」で固定。ここを南京結びにする理由は、強度が最も高い結びであること、調節がトラッカーズと同じように簡単なこと、ペグだと止めが簡単にできることです。

これで、ノーポールでたてる軍幕の完成です。

ロープの結び方の細かい部分はいずれまた説明しますが、今回はどの場面で何のロープワークを使用するのが良いか、参考になればと思って記載しました。

ロープワークができれば、どんな場所でも、何かがなくても、その場にあるもので自由に、そして型にとらわれずに設営することが可能です。今回紹介したロープワークは、私が色々なロープワークを試し、吟味して今でも実践しているモノなので、ぜひ習得してみてください。

>> 連載 [不自由を自由にする野営スタイル]


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(文・写真/RYU

RYU/横浜元町ミリタリーキャンパー

「不自由は自由だ!」をモットーに、不便さの中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしております。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント @ryu chikazawa #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」「減災支援協会サバイバルプロジェクト野塾 塾長補佐」

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