メイド・イン・ジャパンの再起!工場直結でモノづくりをする理由とは

▲世界のトップ実業家が集う大会に出場する山田敏夫代表。明るい笑顔と溢れる熱意が印象的

ファクトリエ代表の山田敏夫さんは今年、スコッチウイスキー「シーバスリーガル」で知られる、シーバスブラザーズ社主催のグローバル・コンペティション「CHIVAS VENTURE(シーバス・ベンチャー)」に、日本代表として出場。シーバス・ベンチャーは今年で3回目。“総額100万ドルの助成金”をめぐり、世界各国から予選を勝ち抜いた、30名のファイナリストが集います。

シーバス・ベンチャーは、社会にポジティブな変革をもたらそうとする、社会起業家を応援するためのコンペティション。総額100万ドルの助成金が用意され、5月8日~6月12日まで、私たち一般ユーザーに向けて「オンライン一般投票」が実施され、投票率に応じて25万ドルをファイナリストに分配。

▲フィッティング・ルームには、シャツやジーンズ、バッグなど“上質な大人の日常”を感じさせる数々のアイテムが並ぶ

▲国産ジーンズを日本で初めて製造、「デニムの聖地」と呼ばれる岡山県のデニムメーカーと一緒に作りあげた「JAPAN BLUEジーンズ」。綿の産地から縫製まで徹底的にこだわっている

山田代表は「Factelierブランド・プレゼンテーション&新作お披露目会」のプレゼンテーションの中で、アパレル業界のメイド・イン・ジャパン再起に対する想いを話してくれました。

「1990年に約50%あったアパレル品の国産比率は、2009年までの20年間で4.5%にまで激減し、それにより800万人の作り手が消えていきました。“メイド・イン・ジャパン”は、世界で高く評価される一方、ファストファッションの台頭やブランドロゴの偏重などにより、縫製工場はコスト削減を強いられてきました。そして今あるのは、下請けなので値段も決められず、若い人材も入らず、モチベーションが上がらない、負のスパイラルです。僕らは、これと真逆のことをやろうとしています」(山田氏)

▲ファクトリエのモットーは「ビジネスを通して社会を良くすること」。日本のモノ作り人口を2030年までに、縫製業だけで100万人まで上げるのが目標

ファクトリエの商品価格の決定権は、すべて“工場側”に委ねられています。アパレル業界では異例中の異例。しかし、これにより工場側は適正価格での販売が実現し、これまでの倍以上の儲けが出すことが可能に。

利益が出たことにより採用活動も活発化し、ファクトリエと提携している工場では、毎年平均2名の新卒を雇用しているそうです。また、ファクトリエの商品のタグを見ると、生産者である工場の名前が刻まれています。「我が工場の名が出ることで“誇り”になります。これらの取り組みによって、工場側に主体性が生まれてくる」と山田代表は話します。

一方、私たち買い手にとっては“工場直販”という形になるため、通常価格の半額程度の値段で商品を購入することができます。“より良いモノを適正な価格で”。双方にとって、大きなメリットになるのです。

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